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功力
「功力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
功力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
、頼まれて、累が淵へ莚《むしろ》を敷いて鉦《かね》を叩いて念仏供養を致した、其の
功力《くりき》に依《よ》って累が成仏｜得脱《とくだつ》したと云う、累が死んで後《....
「行人」より 著者:夏目漱石
愉快そうに見えるのは、兄の方が熱しやすい性《たち》だけに、女に働きかける温か味の
功力《くりき》と見るのが当然だろう。そうでない時は、母が嫂を冷淡過ぎると評するよ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
も行かず、当座の思案で小判五枚を面の箱へ押し込みました。こうして置けば、夜叉神の
功力で何とか元へかえる術もあろうかと思ったからでございます。一旦かぶった面は、自....
「琴のそら音」より 著者:夏目漱石
に梅干を食わせるんだからな」 「なるほどそれは一理あるよ、すべての習慣は皆相応の
功力があるので維持せらるるのだから、梅干だって一概に馬鹿には出来ないさ」 「なん....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
供養を営むということにした。お春は医師の療治をうけて夜｜啼きをやめた。追善供養の
功力によって、お文の幽霊もその後は形を現わさなくなったと、まことしやかに伝えられ....
「田山花袋君に答う」より 著者:夏目漱石
口を云われる口惜《くや》し紛《まぎ》れに他人の悪口を云うように取られては、悪口の
功力《くりき》がないと心得て今日まで謹慎の意を表していた。しかし花袋君の説を拝見....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
大方尠うなった。 それ江戸ッ児の気勢いは御祭り騒ぎにしくものなく、妙法蓮華経の
功力心願、それもこれも団扇太鼓の音、大万灯の賑わいに誘われてのこと、とばかりでは....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
何うせ女の腕で敵を打つ事は無理でございますが、三十三番の札を打納めたら、観音様の
功力で敵が打てようかと存じまして、それ故私は西国巡礼に参りたいので、実は笈摺も柄....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
にしても困ったことであります。 「水垢離《みずごり》の現場を人に見られたら、その
功力《くりき》が亡びる」 これは、やっぱり六助がそう言った。 そんなら、たと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れを引取ってもらいたい――と出るので、普通のものがオゾケをふるう。その「村正」の
功力《くりき》によって、急場を逃れるに妙を得ている。そこで、人が呼んで村正という....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いうことでありますが、お銀様の発心《ほっしん》を妨げる悪魔がそこまで来て、経文の
功力《くりき》で上へ昇れないのかも知れません。けれどもお銀様はそれを悪魔だとは思....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
興に乗じて踊り出すことに於て、船中の愛嬌者とはなっていますが、愛嬌者以上の実用の
功力《くりき》を認められたこと、今度の航海の如きはありません。それは何人よりもま....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
がら、罪ふかいは修羅の妄念でござりまする。とは云え、世になき人の執念は、法華経の
功力によって、成仏解脱のすべもあれど、容易に度しがたいは、世にある人の執念……。....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
石の地蔵に、かしこくも自在の力ましますし、観世音に無量無辺の福徳ましまして、その
功力測るべからずと信ずるのである。乃至一草一木の裡、あるいは鬼神力宿り、あるいは....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
げる。…… 形ある、形ない、形ある病疾、形ない悪業、罪障、それを滅するこの灸の
功力ぞに。よって、秘法やぞに。この法は、業病難病、なみなみならぬ病ともまた違うて....