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「功名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

功名の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
肉欲的、不信者的、heathen《ヒーゼン》 的の考えである、クリスチャンなどは功名を欲することはなすべからざることである、われわれは後世に名を伝えるとかいうこ....
去年」より 著者:伊藤左千夫
はだしいというのもそこだ。 僕の今を率直にいえば、妻子が生命の大部分だ。野心も功名もむしろ心外いっさいの欲望も生命がどうかこうかあってのうえという固定的感念に....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
いた。四方が真黒に焦げたカード箱が投出されてる傍には、赤く焼け爛れた金庫が防火の功名を誇り顔していた。四隅が焦げたカードやルーズリーフや書類が堆かく一山になって....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
建設も二十五年間には優に楽々と仕遂げ得られる。一国一都市の勃興も滅亡も一人一家の功名も破滅も二十五年間には何事か成らざる事は無い。 博文館は此の二十五年間を経....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
から、何とか胡麻化して済ました。 しかし一度その変名で、失敗のようなまた過失の功名のようなことをした。それは、やはり上海にいた支那の国民党のある友人に会いたい....
超人間X号」より 著者:海野十三
たいきゃく》だ。何をぐずぐずしているんだ」 「ここまで来て、ひっかえすんですか」功名心《こうみょうしん》に燃えている武装警官隊は、山形警部一人だけに手柄をされて....
天守物語」より 著者:泉鏡花
ことではなかった。お土産の顔つきが、時の間に、細長うなりました。なれども、過失の功名、死んで変りました人相が、かえって、もとの面体に戻りました。……姫君も御覧ぜ....
錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
の嫁御の事で胸が詰る。しかる処へ、奥方連のお乗込みは、これは学問修業より、槍先の功名、と称えて可い、とこう云うてな。 この間に、おりく茶を運ぶ、がぶりとのむ。 ....
燕と王子」より 著者:有島武郎
おとめはもとよりこの武士がわかいけれども勇気があって強くってたびたびの戦いで功名てがらをしたのをしたってどうかその奥さんになりたいと思っていたのですから、涙....
あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
く狂人がある」という話でした。 そのインチキ心霊研究会が後になりまして、非常に功名を立てたという話があります。つまり毒を以て毒を制した話です。 丁度今頃の初....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
った、余りに謙遜であった、かつ余りに潔癖であった。切めて山本伯の九牛一毛なりとも功名心があり、粘着力があり、利慾心があり、かつその上に今少し鉄面皮であったなら、....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
より少し後であった。この三篇を書いていた時はあたかも胸中の悶々に堪えなくて努力も功名も消えてしまった真最中であった。日記に、「余は今日に到るまで小説家にて世を送....
活人形」より 著者:泉鏡花
うに亭主はほくほく喜び、見事善根をしたる所存、傍聞する女房を流眄に懸けて、乃公の功名まッこのとおり、それ見たかといわぬばかり。あわれ銀平が悪智慧に欺むかれて、い....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
が、秋の庭の趣を添えるために、庭に落葉をひと散し落して置いたというのが彼の茶道の功名のはじめですが、これもはじめから木の葉の落ち散るままにして置いたというのでは....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
者のなかでも『安治川の栄吉は切れる!』と一躍名をあげたものである。 抜けがけの功名もやった。それは大阪港の築港工事に使うしゅんせつ船「大浚丸」一号から十三号ま....