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加味
「加味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
加味の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
いうのは此の附近の村の名である。要するに舞楽を土台にして、これに神楽と盆踊りとを
加味したようなものか。わたしは塩竈へ来て、こんな珍しいものを観たのを誇りたい。 ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
怪物という以外に評し得ようもないであろう。
その室は、雷文様の浮彫にモスク風を
加味した面取作りで、三つ並びの角張った稜が、壁から天井まで並行な襞をなし、その多....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
るものは吾輩これを一の論派として算えざるを得ず、時としては主権在民論者も勤王説を
加味し、時としてはキリスト崇拝論者も国権説を主張す、しかして世人これを怪しまず往....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
全部公開の機会の到来を待つより外に途がない。 『私自身の観念が、果してこの通信に
加味されているか否かは、興味ある研究課題である。私としては、その防止に全力を尽し....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
である。 で、真実の妖術書といえば、その枹木子の精粋を取り、更に他方面の説術を
加味した「南宗派乾流」という本なのである。 三 その有名な妖術書の「....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
五編の物語をいと易々と仕上げたのである。しかも京伝の物語った筋は刺身のツマほども
加味して居らず大方は馬琴の独創であって、これが京伝を驚かせもし又内心恐れさせもし....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
詩的な茶の湯も勿論可なれど、又一面には欧風晩食の如く、日常の人事に茶の湯の精神を
加味し、如何なる階級の人にも如何なる程度の人にも其興味と感化とを頒ちたいものであ....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
というやつ、そのボストンワルツへタンゴのステップとマズルカのステップとを出鱈目に
加味して作り上げた「国枝式ワルツ」なのだ。これを踊ったのだ。だから断然誰もが是に....
「画道と女性」より 著者:上村松園
俗の絵に見るような、あんな写実一点張りという見方描き方でなしに、描くなら古典味を
加味したものでやってみたいような気がします。だから、帝展あたりの出品を見ると皆、....
「ハイカラ考」より 著者:木村荘八
これがいつか一転して「洒落もの」の意味となり、これに対して追従憧憬の気分も徐々に
加味されると共に、三転して、あまねく「新しいもの」を目指して云う言葉となり、その....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
しろ、極めて平凡な常識|一点張の実業家気質から見れば二葉亭の実業論が非常な空想を
加味していたのは争われなかった。第一、実業家の金儲けは金を儲けるための金儲けであ....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
色がつく酢が旨い。それから飯の味付けは、上方式に米の中に昆布、砂糖などでいろいろ
加味しては江戸前にはならない、塩、酢、だけの味付けが本格である。また飯の握りの大....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
は過激派のために惜しむね。むしろこの点はフランス流の英雄心の高調や、新理想主義の
加味せられたサンヂカリズムが面白いと思うね」 「太閤さん、あなたはいつサンヂカリ....
「四つの都」より 著者:織田作之助
まり具体的にいって、道場とか錬成場とか療養所とか、いや、希望的にいえばこの三つを
加味したあるものをだね、建設してやろうと、大橋先生にも相談したところ賛成して下す....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
他作戦軍の給養を良好にするため北満の開発が大切であり、北辺工作はその目的が多分に
加味されている事は勿論である。しかし日本軍自体もこの点については更に更に明確な自....