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加持
「加持〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
加持の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
れがどのくらいつづいた事でございましょう。沙門のまわりに輪を作って、この不思議な
加持《かじ》のし方を眺めている私どもには、かれこれものの半時もたったかと思われる....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
天《あめ》が下《した》の陰陽師《おんみょうじ》、安倍《あべ》の晴明《せいめい》の
加持《かじ》により、小町を守護する三十番神《さんじゅうばんじん》じゃ。
使 三....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
しの婆と云うのは、二三年以前に浅草あたりから今の所へ引越して来たので、占もすれば
加持《かじ》もする――それがまた飯綱《いづな》でも使うのかと思うほど、霊顕《れい....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
奥さんの枕もとに女の幽霊が出ると話した。そうして、その幽霊を退散させるために何か
加持祈祷のすべはあるまいかと相談した。 住職は黙って聴いていた。 「して、それ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
もそれを気に病んで、神主や僧侶や山伏や行者などを代るがわるに呼び迎えて、あらゆる
加持祈祷をさしてみたが、いずれも効験がない。そのうちに、下男のひとりがこういう秘....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いうので動かず、遂に行くことを謝絶した。そこで宮中の道士をくだして、鉄符をもって
加持させることになった。道士は塩官州に到着したが、その行李がまだ混雑しているので....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
申すんですよ、どうぞまあそれだけでも協えてやりたいと、皆が心配をしますんですが、
加持祈祷と申しましても、どうして貴方ここいらは皆狸の法印、章魚の入道ばっかりで、....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
で、途中介抱しながら、富山へ行って、その裁判長の家に落着く。医者では不可ん、
加持祈祷と、父親の方から我を折ってお札、お水、護摩となると、元々そういう容体です....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
てつかわすのみか、他宗ながら忰源兵衛の菩提も、こなたで弔い追善供養。三密|瑜伽の
加持力にて、安養成仏諸共に、即身成仏兼ね得させん。心を安めよ仏子源右衛門』 源右....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ばかりに思いわずろうている。この病いは和丹両家の典薬どもにも匙を加えようがない。
加持祈祷の効験もない。枕もとには重恩の家の子、老若の女房ども、新古参の盲法師、歌....
「迷信解」より 著者:井上円了
二)天狗というもののなきこと。 (三)祟ということのなきこと。 (四)怪しげなる
加持祈祷をなすものを信ぜぬこと。 (五)まじない、神水等の効の信頼すべからざるこ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
で三日目の命名式の日になるとまず灌頂式を行います。それはある僧が秘密の法によって
加持したところの浄水中に、欝金香の花を入れた純粋の黄色な水をその頭に注いで、仏名....
「大力物語」より 著者:菊池寛
の西塔に実因|僧都という人がいたが、この人が無類の大力であった。ある日、宮中の御
加持に行って、夜更けて退出すると、何かの手違いで、供の者が一人もいない。仕方なく....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
を沸かして死体を洗うて納棺をすませ、お爺さんの要求するままに切支丹伴天連の秘法で
加持祈祷を執り行い、お坊さんの読経代だけを節約した。 ちょうど祈りがすんで出棺....
「果物の幻想」より 著者:小川未明
れにつけて、忘れ難きは、四万八千日の日に、祖母は、毎年のごとく、頭痛持ちの私にお
加持をしてもらうべくお寺へつれて行ったのでありますが、そのかえりに寺の前の八百屋....