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加護
「加護〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
加護の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
閉じたまま、御祈りの言葉を呟《つぶや》き始めました。老女もやはり夫のように天帝の
加護を乞うているようです。わたしはその間《あいだ》瞬きもせず、弥三右衛門の顔を見....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
べに罷《まか》り出《いで》た。たといその方の幻術がよく鬼神を駆り使うとも、護法の
加護ある老衲には一指を触るる事すらよも出来まい。されば仏力《ぶつりき》の奇特《き....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
い給うおん主《あるじ》」も、その頃は一層この国の宗徒《しゅうと》に、あらたかな御
加護《おんかご》を加えられたらしい。長崎《ながさき》あたりの村々には、時々日の暮....
「白」より 著者:芥川竜之介
ざさ》の中へ姿を隠してしまったと云う。一行は皆この犬が来たのは神明《しんめい》の
加護だと信じている。
時事新報。十三日(九月)名古屋市の大火は焼死者十余名に及....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
宇左衛門は林右衛門ほど明瞭な、意見を持っていないようであった。恐らく彼は、神明の
加護と自分の赤誠とで、修理の逆上の鎮まるように祈るよりほかは、なかったのであろう....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
た。 「では、やっぱり行きます。それがお約束でした。では貴方のお身の上に、神仏の
加護があることを祈っています。僕は君島で、貴方の来るのをいつまでもいつまでも待っ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
てあるだけのことであったから、帆村はすぐはずすことができた。大成功である。神の御
加護にちがいない。 が、兵曹長を今ここからだすことは、ミミ族に見つかって、脱出....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
んなところで日本刀を手に入れたのは、不思議というほかはないが、実はこれにも神明の
加護があったのである。それは川上がブルー・チャイナ号に乗船したときのことだった。....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
拝むと同時に俺に向って手を合わせて拝むものさえもある……。これと申すも皆神様の御
加護、お蔭で他所の銀杏とは異なり、何年経てど枝も枯れず、幹も朽ちず、日本国中で無....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
けていたところでは、彼らは用心していつでも帆をちぢめ、航海者の守り、聖ニコラスに
加護をねがいながら、横断したものだ。そこの東側の岸にくいこんでいる広い入江の奥に....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
僕は一方鬼神力に対しては大なる畏れを有っている。けれどもまた一方観音力の絶大なる
加護を信ずる。この故に念々頭々かの観音力を念ずる時んば、例えばいかなる形において....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
くなになったから、余程おかしい。 いや、話は可笑しいのではないのである。 「御
加護、たまわれ。」 …………………… ――さて、かくて、曳船の卯の花の時の事....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
妄想を起こして、天罰のなすところにあらざるかと疑わしめ、幸福が打ち続くと、天帝の
加護に出ずるものにあらざるかと思わしめ、前者は不安の念を起こし、後者は安心の思い....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ともいうが、左に右く紀州の加太の淡島神社の分祠で、裁縫その他の女芸一切、女の病を
加護する神さまには違いない。だが、この寺内の淡島堂は神仏混交の遺物であって、仏具....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
く、ほほ笑まれる詩句であります。いかにも動物を明るく扱った詩句であります。仏天の
加護を信じ、この世の中を光明裡に過す人も、何から何まで有難ずくめ、結構ずくめで暮....