助太刀[語句情報] » 助太刀

「助太刀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

助太刀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
に求馬と念友《ねんゆう》の約があった、津崎左近《つざきさこん》と云う侍も、同じく助太刀《すけだち》の儀を願い出した。綱利は奇特《きどく》の事とあって、甚太夫の願....
恩を返す話」より 著者:菊池寛
ときどき弱い痙攣《けいれん》を血にまみれた全身に起している。 「惣《そう》八郎、助太刀を致した」とその若武者はいった。その男は、まぎれもない、同藩の佐原惣八郎で....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の二十八日、常陸国《ひたちのくに》上根本村の百姓、幸七の妹おたかというのが叔父の助太刀で、兄のかたき与右衛門を天王橋で仕留めた一件です。与右衛門は村の名主で、年....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あるそうだ」 「藤吉も一緒でしょうか」 「それは判らねえが、ひょっとすると藤吉に助太刀をたのんで、何をするか判らねえ。三甚も如才《じょさい》なく用心しているだろ....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
が、新一郎を押しのけようとする。こうなっては、新一郎も絶体絶命の場合である。 「助太刀無用、拙者がやる!」新一郎は、そういって、山田を押しのけると、「伯父上、御....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の約束として、石井兵助は、敵に斬り伏せられなければならなかった。水右衛門の方には助太刀の敵役があらわれて来た。これらの人形も三方から兵助を取り囲んで斬り込んでく....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
からだけでも、十分かの女は、この都に、愛着を覚えた。よく、物語にある、仇打の女が助太刀の男に感謝のこころから、恋愛を惹起して行く。そんな気持だった。けれども、か....
雛妓」より 著者:岡本かの子
が、この親の遺憾としたところのものを受け継いで、まさに闘い出そうとする娘に如何に助太刀すべきか、なおも棺輿の中の岳父にその附嘱のささやきを聴きつつ歩む昔風の義人....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
したるは不用意の致し方とあって、厳しいお咎めを受けた。しかもその過怠として仇討の助太刀を申し付けられた。但し他国へ踏み出すことはならぬ。江戸四里四方を毎日たずね....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
にかゝって権十郎をわるく云うので、ふたりももう我慢が出来なくなって、四人連の方の助太刀に出て来たらしい。口では仲裁するように云っているが、その実は藤崎さんの方へ....
貞操問答」より 著者:菊池寛
ので、身を棄てて、夫人の罵倒に甘んじようとした矢先、思いがけない美和子の颯爽たる助太刀を、頼もしくは思いながら、これ以上事を荒立てると、どんなことになるかもしれ....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
が見えないのだからな」 「こうなると主人の敵だから、打棄っては置かれない。宗匠も助太刀に出て下さい」 「女ながらも強そうだ。返り討は下さらないね」 そう云って....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
打つ礫は過ってその身に返る事はあっても、弾丸は仕損じてもあなたを損いはしません。助太刀の志です。)――上着を掛けながら、胸を寄せて、鳴をしてくれました。トタンに....
」より 著者:岡本かの子
そうなくてはならぬ筈じゃ、気の毒なことじゃ、身共たちに頼みとは、その男狐を助ける助太刀でもしろと望まるるか。 ――義侠のお侍さまと見込んで、お情に縋ります。どう....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ので、特に風邪そのものを退治する薬ではないということです。そうやって患者の身体に助太刀しているうち患者の身体自身に備わっている体温調節の機能が盛り返して来て、病....