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助広
「助広〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
助広の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
乍ら、静かに闇の中の気配を窺った。 ――オランダ公使から贈られた短銃も、愛用の
助広もすぐと手の届く座右にあったが、取ろうとしなかった。刺客だったら、とうに覚悟....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
、大佛次郎君の「鞍馬天狗」からの抜萃である――。 近藤勇は虎徹、中原富三郎は
助広、刀も刀、斬り手も斬り手、じっと相青眼に構えて睨合った。 同じく、大佛君....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
をして、両手を合わせ頸を伸ばして居る。 重「女から先ず先へ斬らなければならん、傳
助広小路の方から人が来やアしないか」 傳「いゝえ」 と覗う傳助の素頭を、すぽん....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
」 「うん!」とその注意にうなずいた孫兵衛は、血脂は古く錵の色は生新しい、そぼろ
助広の一刀をギラリと抜いて鞘を縁側へ残し、右手の雫の垂れそうなのを引っさげて、し....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
意。 岡ッ引きめ。 来おったナ、命を捨てに。 どうしても、おれの差している
助広の錆になれと、三|世相に書いてあるような奴だ。 大阪以来ここしばらく、そぼ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
温泉が湧きこぼれる音のほか別に人気もないらしいので、スッと土間口へ足を入れ、腰の
助広を取って棚へおこうとすると、からりと、鞘にふれて鳴ったものがある。 見ると....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
。 かれの姿が躍るやいな、待ちかまえていた柄の手は鞘を離れて、横に走ったそぼろ
助広、ザッと、万吉の腰車を斬った。 「ううッ……」と一声。 人間断末の呻きをす....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
の際|寸閑をぬすんで、郷里をのぞいたことは、ようやくかれの放縦な世渡りと、そぼろ
助広の切れ味に、さびしい薹が立ってきたのを語るものである。 「おれもこんどは落ち....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
くすると周馬の野郎め、後へ戻っておれの留守を……」と、わななく怒りの手に、そぼろ
助広をつかんだ孫兵衛、いざるようにして縁側へ出たが、そこの沓石へ片足をおろした途....