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「助役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

助役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
寒さ」より 著者:芥川竜之介
た。なるほど、そこには女の子が一人、巡査に何か尋《たず》ねられていた。その側には助役《じょやく》らしい男も時々巡査と話したりしていた。踏切《ふみき》り番は――保....
電報」より 著者:黒島伝治
ふと、嗄《しわが》れた、太い、力のある声がした。聞き覚えのある声だった。それは、助役の傍に来て腰掛けている小川という村会議員が云ったのだ。 「はあ。」と、源作は....
深夜の市長」より 著者:海野十三
クラスメートかなんかが、市長の傍で働いているとかいったが、あれは誰だったい」 「助役をしていますが、中谷銃二です」 「注意したがいいなア。……」 と、ぼんやり....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
出てこないそうです」 そう言っているところへ、赤と金との筋の入った帽子を被った助役が、真蒼になって、とびこんできた。 「警視庁の方、ももも申し上げます」 「ど....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
玉川線のホームに入ると、電車が一台待っている。「柴栗さん」というアダ名の張りきり助役さんが、声を張りあげてまっくらなホームにくりこんでくる乗客を整理している。「....
地球盗難」より 著者:海野十三
が見えなくなって、今日ではもう死んだのだろうといわれています。もう一人はいま村の助役をしている甚平さんという人ですわ」 「ああ、古花甚平さん。あの人かア。――そ....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
結構ですがね――」 すると、私の横に立っていた肥っちょのチョビ髭を生したW駅の助役が、傍らの駅手に、医務室の顕微鏡を持って来いと命じた。 喬介は、それから、....
とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
した。 で、早速ホームでは車掌、貨物掛等の指揮に従って貨物の積降が開始され、駅助役は手提燈で列車の点検に出掛けます――。一方、機関助手の杉本は、ゴールデン・バ....
単独行」より 著者:加藤文太郎
ととは少しも知らず、私は山との別離を惜しみながら、ぶらぶらと下ってきて初めて駅の助役さんからそれを聞き、ほんとに驚いてしまった。いくら山に迷えるとはいえ、病気の....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
われわれをそのわけもない言葉で引きずって行き時間を忘却させもするが、重役や知事、助役、実業家達もするという漫談ぐらい迷惑なものはない。 その点では私はむしろ田....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ったね。 大館の市長は平泉二世と同年、三十一だかの日本で一番若い市長だそうだ。助役も若い。私は市役所で彼らに会ったが、市長の留守宅で彼の秋田犬に会った時が、よ....
」より 著者:犬田卯
も、同様に反津本派でなければならぬ。そして全村内で反津本派と目されているのは、現助役の杉谷と他の三人の村議――それから有志と称せられる連中からすぐって見たら十数....
」より 著者:犬田卯
それは「米の調査」というこれまでかつて経験したことのない一事件だった。部落常会で助役さんの説明するところによると、今から一人|宛米二合八勺として十月一日までの数....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
の光線が、煤煙のために妨げられて、市庁舎の窓まで届かないものだから、池上市長と関助役は昼間も電気燈をつけて執務せねばならぬということは、三十三世紀後にはとても考....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
る。早朝江畑君邸から先発された三浦祠官を始めとして、前代議士の伊藤直純君、金沢町助役の伊藤直之助君、近所の菓子屋恵美須屋さんの御主人戎谷亀吉君などが、すでに社務....