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助郷
「助郷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
助郷の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
晩は、三島の宿に幾組かの大名の泊りが落合って、沢山の人足が要ることになったので、
助郷までも狩りあつめてくる始末。
助郷というのは、近郷の百姓が一種の夫役のように出....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
寄せた七百三十人の人足だけでは、まだそれでも手が足りなくて、千人あまりもの伊那の
助郷が出たのもあの時だ。諸方から集めた馬の数は二百二十匹にも上った。吉左衛門の家....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
をここへ見せてくれないか。ちょっとおれは調べたいことがある。」 その時、栄吉は
助郷の人馬数を書き上げた|日〆帳なぞをそこへ取り出して来た。吉左衛門も隠居の身で....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
十二、三日ぐらいしかあるまい。人足は足りるかい。」 「今度は旧天領のものが奮って
助郷を勤めることになりました。これは天領にかぎらないからと言って、総督の執事は、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
受入れられるべくもありません。 「ふざけやがるない、こん畜生、馬に乗りたけりゃ、
助郷《すけごう》の駄賃馬あ銭《ぜに》ゅう出して頼みな、こりゃ人を乗せる馬じゃねえ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
れば手込にもした。 武家が大勢落合って雲助や馬子の不足する時は、問屋から別に『
助郷《すけごう》』というものを出した。これはその地その地の百姓が役として勤めたも....
「脚」より 著者:吉川英治
薬の製法だの、葡萄酒の作り方などをも、才学にまかせて試みた。それはいいが、定例の
助郷のほかに、毎日、植林その他、無給仕事に、お助けと称して一家の働き手を徴発され....