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「助長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

助長の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
蟹や蝸牛の肉が消長する。太陰は不可抗な力をもって潮汐の波を起こすが、太陽がこれを助長するときは増大し、これが反対に働くときはその力を弱められる。火星と金星が出会....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
るに必要な統制を加えるのであります。自由を抑制するための統制ではなく、自由活動を助長するためであると申すべきです。 右のような新戦術は第一次欧州大戦中に自然に....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
な暗合のあるのを明らかにした。しかし、そういう隔絶した対照は、結果において紛乱を助長するものにすぎなかったのである。 「次に僕は、カトリック聖僧に関する屍光現象....
かの女の朝」より 著者:岡本かの子
も、傲慢をも、潔癖をも持て剰して居た。そのくせ、かの女は、かの女の強情やそれらを助長さすのは、世の中なのだとさえ思って居る。 人懐かしがりのかの女を無条件に嬉....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
こもっていることを知るなら、上の句の形式的に過ぎない序詞は、却って下の句の効果を助長せしめたと解釈することも出来るのである。この限り無き哀韻は、幾度も吟誦しては....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
それにつれて生活も拡張されているから、家には女中あり下男ありで、不知不識に我儘を助長される。無論高等の教育を受け、またこの時代色であるところの旅行に、運動に、音....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
容貌全体に陰険と残忍との相を与えたのだった。注意して吟味してみると、そういう相を助長するその容貌の能力は、口の線と、眼窩の線とが、余りにはなはだしく水平で細いと....
競漕」より 著者:久米正雄
った。 聴いている人も、悦んで聴いてやらなくては選手に済まないと思って、それを助長させる傾向がないでもなかった。 久野は冷たい酒を呑み乾しては、その場の光景....
俳優倫理」より 著者:岸田国士
力強さというものを全く顧みないとすれば、これは世間の俳優に対する一種の偏見を益々助長させることになる。自分自身でそれを証明することになる。ところが、そういう世間....
役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
としはじめたのです。国家とその役人とは、今や全力を尽くしてその動きはじめた傾向を助長すべきです。 そうしてみずからは「指導」をすてて「謙虚」につくべきです。こ....
扉は語らず」より 著者:小舟勝二
は出さないで来たのだ――それは彼の意志だった。だが、或いは彼の環境が、その意志を助長させたとも云える。誰一人として彼に疑惑の視線を投げない! 否、この惨事の一幕....
智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
思うのであるが、そういう事から自己を内に閉じこめてしまったのも精神の内攻的傾向を助長したかも知れない。彼女は最善をばかり目指していたので何時でも自己に不満足であ....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
いった調子で、叫んだ。 「煙筒は社会の敵である。肺病人を作り、貧民を作り、濫費を助長し、空中を乱す、これ社会万民の敵である。煙筒がなければ産業が発達しないと考え....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
を毀して無闇に打ってかゝる処じゃアない……何しても娘子怪我が無くって宜かった、丈助長持は其処へ捨て放しにして置いて宜しい」 と是から娘を連れて宅へ帰り、行灯を....