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労る
「労る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
労るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
いや、私が聞いただけでも、何か、こうわざと邪慳に取扱ったようで、対手がその酔漢を
労るというだけに、黙ってはおられません。何だか寝覚が悪いようだね。」 「ええ、串....
「太郎坊」より 著者:幸田露伴
ような口調であった。主人はさもさも甘そうに一口|啜って猪口を下に置き、 「何、疲
労るというまでのことも無いのさ。かえって程好い運動になって身体の薬になるような気....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
み。実に北海道の夏は、日中は最も炎熱甚しく、依て此厚着にて労働するが為めには実に
労るる事多し。且つ畑の傍にて朽木を集めて焼て小虫を散ずるとせり。故に少しの休息間....
「四十八人目」より 著者:森田草平
のでございます」 「それはそれは、とんだ苦労をなされましたな」と、小平太も相手を
労るように言った。「だが、これも時代時節というもの、そのうちにはまたいいことも運....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
あらゆる万全の策を取り、全力的に構えている。おれの方が歩が悪い。おれの方が早く疲
労る。おれの方が根負けする」 こう思って来て平手造酒は、動揺せざるを得なかった....
「狂馬」より 著者:佐左木俊郎
はなくなっていた。併し、青は、坑内に働いている誰からも愛されていた。惨めな老人を
労るようにして労られていた。 「青! なんとしたことだい。青! 少し元気出せよ。....