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労働歌
「労働歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
労働歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装観桜会」より 著者:佐左木俊郎
かりでなく、同じような昂奮《こうふん》で語り、同じ声で叫び、そしてときどき彼らは
労働歌を合唱した。ある者は工場主を罵倒《ばとう》し、ある者は皮肉を投げつけた。し....
「トカトントン」より 著者:太宰治
事が出来ませんでした。伸びて行く活力だけです。若い女のひとたちも、手に旗を持って
労働歌を歌い、私は胸が一ぱいになり、涙が出ました。ああ、日本が戦争に負けて、よか....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
う家畜という有様であった。しかしこの時代の彼女達の生活が文化の上に残した各地方の
労働歌――紡ぎ唄、田植唄、粉挽の時に歌う唄、茶つみ唄、年に一度の盆踊りに歌う唄な....
「それに偽りがないならば」より 著者:宮本百合子
法廷両側に貼られた『傍聴人心得』の必要をみとめないほど、この日の法廷は野次も旗も
労働歌もない、ただ熱心にメモをとるばかりの傍聴席風景だった。」(一一・八、東京新....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
いて疲れる、妻のいない一人ぽっちの、お前は田に働いて疲れる、というので、民謡でも
労働歌というのに類し、旋頭歌だから、上の句と、下の句とどちらから歌ってもかまわな....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
合唱交響曲のうちに、あなたがたを皆いっしょにしてみせます、市民よ武器執れも、万国
労働歌も、アンリー四世万歳も、神はフランスを護るも――ありったけのものを――(そ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
屋はちょっと仕事の手を休めて、甲高い声で卑猥《ひわい》なことを言いかけたり、万国
労働歌を口笛で吹いてきかしたりした。鵲は嘴《くちばし》をもたげて、真面目《まじめ....
「鍬と鎌の五月」より 著者:黒島伝治
二貫目も三貫目も減ってしまった例がいくらでもある。会合が許されない。僕の友人は、
労働歌を歌っていて、ただ、それだけで一年間尾行につき纒われた。 ちょっと、郷里....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ずよの (――老も若きもうたい囃しそろ。これにてなくば、うき世なるまじく見え候)
労働歌が絃歌になり、蜂須賀侯のような大名までが、夜興の口誦みに戯れたものとみえる....