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労働者
「労働者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
労働者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
部屋の裏を現わしてしまう。コック部屋の裏には煙突《えんとつ》が一本。そこにはまた
労働者が二人せっせとシャベルを動かしている。カンテラを一つともしたまま。……
....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ゲエルです。」
「けれども――これは失礼かもしれませんけれども、プウ・フウ新聞は
労働者の味かたをする新聞でしょう。その社長のクイクイもあなたの支配を受けていると....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
かった。午後には見知らない青年が一人、金の工面《くめん》を頼みに来た。「僕は筋肉
労働者ですが、C先生から先生に紹介状を貰《もら》いましたから」青年は無骨《ぶこつ....
「日光小品」より 著者:芥川竜之介
。が今、この工場の中に立って、あの煙を見、あの火を見、そうしてあの響きをきくと、
労働者の真生活というような悲壮な思いがおさえがたいまでに起ってくる。彼らの銅のよ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ば、どちらがほんとうの「正義の敵」だか、滅多に判然したためしはない。
日本人の
労働者は単に日本人と生まれたが故に、パナマから退去を命ぜられた。これは正義に反し....
「或る女」より 著者:有島武郎
から、気温は急に夏らしい蒸し暑さに返って、横浜の市街は、疫病にかかって弱りきった
労働者が、そぼふる雨の中にぐったりとあえいでいるように見えた。
靴《くつ》の先....
「星座」より 著者:有島武郎
とがある。その時の顔だ。
西山はそれを感ずると妙に感傷的にさせられていた。
「
労働者になるつもりでいればどうにかなるだろう」
もう一度長い沈黙が来た。
「貴....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
題の、問題としてまた解決としての運動が、いわゆる学者もしくは思想家の手を離れて、
労働者そのものの手に移ろうとしつつあることだ。ここで私のいう
労働者とは、社会問題....
「想片」より 著者:有島武郎
がら人は動くことと、動くべく意志することができる。ここにおいてマルクスは「万国の
労働者よ、合同せよ」といった。唯物史観に立脚するマルクスは、そのままに放置してお....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
、暑さが身に沁みて、かんかん日のあたる胴の間に、折り重なっていぎたなく寝そべった
労働者の鼾が聞こえた。 ヤコフ・イリイッチは徐ろに後ろを向いて、眠れる一群に眼....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
のも初めてであり、ことにフランスの海岸に近づくと、熱心に南方を眺め、岸に着いては
労働者を見て、文明の劣れる国だと驚いた。 それから税関で驚いたりした。 パリ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
困から来ていることを意識せず、ただ弾圧だけすれば事足りると考え、電産、石炭産業の
労働者のストライキ権に制限を加えるがごときは、
労働者の基本的人権を無視したものに....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
急流下りの快味も、未だに忘れることのできない思い出の一つである。 とにかく鉱山
労働者の、同志に対する熱情は非常に強い。そのために到頭、足尾事件で五箇月監獄にぶ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
来、江東地区の労働運動に関係するようになった。関東木材産業労働組合、東京地方自由
労働者組合、東京製糖労働組合の組合長をやり、日本労働総同盟に参加して、深川木場の....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
も珍しいであろう。 僕等はいつか工事場らしい板囲いの前に通りかかった。そこにも
労働者が二、三人、せっせと槌を動かしながら、大きい花崗石を削っていた。のみならず....