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労力
「労力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
労力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
である。「左側通行」と似たものである。
*
道徳の与えたる恩恵は時間と
労力との節約である。道徳の与える損害は完全なる良心の麻痺《まひ》である。
....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
巣に帰り損《そこ》ねた二匹の蟻《あり》のようにきりきりと働いた。果敢《はか》ない
労力に句点をうって、鍬の先きが日の加減でぎらっぎらっと光った。津波のような音をた....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
からの賜物《たまもの》のように思わねばならぬのか。家庭の建立《こんりゅう》に費す
労力と精力とを自分は他に用うべきではなかったのか。
私は自分の心の乱れからお前....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
作った、すなわち世の中の人に彼は国の王であったということを知らしむるために万民の
労力を使役して大きなピラミッドを作ったというようなことは、実にキリスト信者として....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
をなさむとしているとする。しかも今日においては、いっさいの発明はじつにいっさいの
労力とともにまったく無価値である――資本という不思議な勢力の援助を得ないかぎりは....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
なる職業にしろ、単に米塩の為め働くというのは生活上非合理であって、米塩は其職業に
労力した結果として自ずから齎らさるゝものでなければならぬ。然るに文学上の
労力がイ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
ミミ族の檻に使うつもりだった――を作るのに、なかなか手まどると聞けば、隊の資材や
労力を貸してくれるという風で、帆村のやりたいことや、欲しいものは、思いどおりにか....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
るのか。われわれが、スターリン(ソビエトの支配者)の命令をうけ、これだけの時間と
労力と費用とをかけて、この海底大根拠地をつくったのは何のためであったか。明日こそ....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
で、いつも黙って出しました。彼にいわせれば、私共の処にはいる原稿料や印税は、何の
労力も払わない金なのでした。で、彼は平気で強奪してもかまわないのだといっていまし....
「カタカナニツイテ」より 著者:伊丹万作
類ノモノバカリデアル。 六、カタカナハヒラガナヲ書ク場合ニ比シテ、オソラク半分ノ
労力デスム。コノコトハチヨツト最初ニモ述ベタガ、要スルニ直線運動ト曲線運動トノ比....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
ならないからである。我々の体験からいつても映画脚本を一本書くのは監督を数本試みる
労力に匹敵する。しかもむくいられる点は、監督にはるかにおよばないのだからとうてい....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
たか平生の話題とは全で見当違いの写真屋論をした。写真屋の資本の要らない話、資本も
労力も余り要らない割合には楽に儲けられる話、技術が極めて簡単だから女にでも、少し....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
金の高を記載せしむること、会員にして資産なきものは、毎月一日もしくは二日間特別に
労力をとり、これによりて得るところのものを会に寄付すること、等の箇条あり。 寺....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
とか答えるものがどれだけいることだろう。そして一言でいえば、労働者が搾取者にその
労力を売って、その金でまたほかの搾取者の家主や食料品屋や銀行屋などに支払う、とい....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
ようという考えであったのであります。 しかしこの考えを実行に移すには少からざる
労力と費用とを要しますので、しばらくの間そのままになっていました。 その後五、....