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効果
「効果〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
効果の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
親子に悪意のあるらしい素振りを示した。それはたとい徐《おもむ》ろにもせよ、確実に
効果を与えるものだった。
お芳が泊ってから一週間ほどの後、武夫は又文太郎と喧嘩....
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
ることはできないが、農工銀行をはじめ、二、三の新たなる建築物に対してはむしろその
効果《メリット》において認むべきものが少くないと思っている。
全国の都市の多く....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
、わざと冷かに前の疑問をつきつけた。が、老人にとっては、この疑問も、格別、重大な
効果を与えなかったらしい。彼はそれを聞くと依然として傲慢な態度を持しながら、故《....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
を見せた。
「何が可笑《おか》しい?」
が、彼等には彼の威嚇《いかく》も、一向
効果がないらしかった。彼等はさんざん笑ってから、ようやく彼の方を向くと、今度はも....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
つ》の名の高い一人でさえも、この花やかさを扶《たす》けるためには、軍司令官以上の
効果があった。
将軍は今日も上機嫌《じょうきげん》だった。何か副官の一人と話し....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
物は緑いろの光琳波《こうりんは》を描いた扇面を胸に開いていた。それは全体の色彩の
効果を強めているのに違いなかった。が、廓大鏡《かくだいきょう》に覗《のぞ》いて見....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
とである。保吉はいじらしいと思うよりも、むしろそう云う乞食の姿にレムブラント風の
効果を愛していた。
「云わんか? おい、わんと云うんだ。」
乞食は顔をしかめる....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
」の服装を、大体ここに紹介するのも、読者の想像を助ける上において、あるいは幾分の
効果があるかも知れない。ペックはこう云っている。「彼の上衣《うわぎ》は紫である。....
「星座」より 著者:有島武郎
単なことで、渡瀬の工夫になる小さな中間機を使用すれば、実際においてある程度までの
効果を挙げることができたのだ。新井田氏はその成功に喜び勇んで早く実用的な機械の製....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
を知るということは、我々自身の時代の観照の仕方を見る上に多大の光明を与えるという
効果があるのである。 最も興味のあるのは我々現在の観念の萌芽が最古の最不完全な....
「橋」より 著者:池谷信三郎
へ殺到した。ソプラノの悲鳴が、不思議な斉唱を響かせて。……彼女たちは、この力強い
効果的な和声が、チァイコフスキイのでもなく、またリムスキイ・コルサコフのでもなく....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
とを好む進歩的頭脳の所有者に、われ等の霊界通信を提示して貰いたい。必ずや何等かの
効果があるに相違ない。尚お盲目者流の為めにも、彼等の心の眼が、他日立派に開くよう....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
その発明をも捨ててしまったのであった。 要するに物質的の進歩が、精神的に何んの
効果も齎らさないという宗教的の画面に写し出されたものであったが、私の見たのはそれ....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
の二三子と比較した場合、必しも卓越した芸術家ではない。たとえば彼の作品中、絵画的
効果を収むべき描写は、屡、破綻を来しているようである。こう云う傾向の存する限り、....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、また自分の希望通りであった。それゆえ、協会へも相当に御礼をなし、科学にも相当の
効果を収めようと心がけておりました。が、初めの中は準備時代であり、思うままになら....