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効果的
「効果的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
効果的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
る。それに、ちょっとした媚態になるではないかと、紀代子は計算していた。だから一層
効果的にと、長い間舌を出していた。つまりは年に似合わぬ悪どい表情だった。 とこ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
らねばならぬ。それにはこの事件の発見者である記者ドレゴ君を登場せしめることが最も
効果的であろう。 ドレゴ記者はオルタ町の郊外に、先祖伝来の家を持っていた。もち....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
ないのに驚くだろう。 ○しぐさに関する演技指導の中で、視線の指導くらい重要でかつ
効果的なことはあまりない。その証拠に、俳優が役の気持ちに同化した場合には別に注文....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
令を報ず。官公職就任禁止及び排除解散令なり。 総選挙を前にして本令の施行は頗る
効果的なり、政治及び政府要員は殆んど完全に旧態を切開せらる。進歩党の如きは首脳部....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
工をやるよりも、いっそ扉を開け放しにして、人形の指に洋橙の汁でも附けておいた方が
効果的じゃないか。ああ、犯人はどうして僕に、糸と人形の?」としばらく懐疑に悶える....
「橋」より 著者:池谷信三郎
へ殺到した。ソプラノの悲鳴が、不思議な斉唱を響かせて。……彼女たちは、この力強い
効果的な和声が、チァイコフスキイのでもなく、またリムスキイ・コルサコフのでもなく....
「かの女の朝」より 著者:岡本かの子
んでいる。だが、かの女|等は、此の日本の小技工のたくみな建築が、寧ろ伯林のよりも
効果的だと考えられるのである。日本で想像して居たより独逸人の技巧は大まかだ。影か....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、辛うじて聴き取れる経文の唱句をじいっと耳膜で数えながら、最後の――殺人具を最も
効果的にする――或る一節に達するのを待ち構えていた。云う迄もなく、その時胎龍が唱....
「映画と音楽」より 著者:伊丹万作
なつているのだから話は簡単である。一般の観察によると映画は音楽がはいつていよいよ
効果的になるものとされているらしいが、我々の経験によると、現在の日本では音楽がく....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
、使用者の価値判断の標準がいかに高いかということを暗示する点からいつてもはなはだ
効果的である。 いずれにしてもごく少数の例外を除くところの日本の森羅万象がアツ....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
」に足るほどのことでもなかった。同じ「あばく」なら、書き洩らしたところに、もっと
効果的な材料があった筈だ。 すなわち、成績のわるい支店の鼻の先に、何の前触れも....
「唇草」より 著者:岡本かの子
を嵩じさせて、とうとう部屋の隅まで栖子を逐いつめた。千代重はここでその脅迫を一層
効果的にしようと考えた。 「栗の虫だの、桃の虫だのって、すべて毒になるものじゃな....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
なんとなく落着いた気分が与えられて来るのとでその挿入が甚だ時宜を得ており、非常に
効果的であると思って感心した。しかしこの一章は、もともと研究的色彩に富んでいるも....
「越年」より 著者:岡本かの子
座の夜を縫って歩いた。事変下の緊縮した歳暮はそれだけに成るべく無駄を省いて、より
効果的にしようとする人々の切羽詰まったような気分が街に籠って、銀ブラする人も、裏....
「俗臭」より 著者:織田作之助
うじて疳癪を押えていた訳である。殊に最後の「百万円」を考え付くことはこの際、大変
効果的だった。 政江はくど/\と千恵造達の離婚の必要を説いた。が誰も返答らしい....