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「勅使〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勅使の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
った。女は半分畳んだ袴、上下を、あわてて抱いて退ってしまった。 「例の京都からの勅使が下られるが、また接待役だ」 「はっ!」 「物入りだな」 「しかし、御名誉な....
高野聖」より 著者:泉鏡花
高くなって、上《のぼ》りが一カ処、横からよく見えた、弓形《ゆみなり》でまるで土で勅使橋《ちょくしばし》がかかってるような。上を見ながら、これへ足を踏懸《ふみか》....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
三条|実美、伊藤博文等は平和論を主張して居たし、朝廷にても、有栖川宮|熾仁親王を勅使として遣わされようと云う議さえあった。然るに熊本からの報によれば、二十日か二....
運命」より 著者:幸田露伴
にあらざるなり、燕王に負いて家を滅することなかれと。信|愈々惑いて決せざりしに、勅使信を促すこと急なりければ、信|遂に怒って曰く、何ぞ太甚しきやと。乃ち意を決し....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
大坂のお目付がお下りという時には、伊那の助郷が二百人出た。例幣使(日光への定例の勅使)の時のことを考えてごらん。あれは四月の六日だ。四百人も人足を出せと言われる....
極楽」より 著者:菊池寛
こみ上げて来た。 気が付くと自分の立って居る所から、一町ばかり向うに、お西様の勅使門を十倍にもしたような大きさの御門が立って居た。おかんは、その門が屹度極楽の....
死者の書」より 著者:折口信夫
絶えて居たことである。 其上、もうに二三日に迫った八月の朔日には、奈良の宮から、勅使が来向われる筈になって居た。当麻氏から出られた大夫人のお生み申された宮の御代....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
・四四三四〕 大伴家持 これは家持作だが、天平勝宝七歳三月三日、防人を※校する勅使、并に兵部使人等、同に集える飲宴で、兵部少輔大伴家持の作ったものである。一首....
織田信長」より 著者:坂口安吾
ます、アヽ、そうか、と云って、信長は風呂の中へとびこんで、湯ブネから首をだして、勅使のことを色々と質問し、新しい小袖の用意はあるか、ございますとも、それはもう用....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
名な水戸の天狗党が、諏訪の地を蹂躪した。又文久年間には、高倉三位と宣る公卿が、贋勅使として入り込んで来た。勝海舟の門人たる相良惣蔵が浪士を率い、下諏訪の地に陣取....
岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
宗であった。 「※を見たいものだ」 こんなことを侍臣に洩らした。 呉※の許へ勅使が立った。 出て行かなければならなかった。 「おい、お前も一緒に行きな」 ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
へ祭った。そして天武天皇史を見るとビックリなさると思いますが、一年間に何回となく勅使をだして、この風の神と大忌神を祭っておって、実際キチガイじみているくらいこの....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
にもかかわらず、その逡巡はほとんど目だたないほどのものだった。二十三日になると、勅使を派して、処刑を延期すべきことを命じた。二十四日には、もう一度勅使をやり、や....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
の「村上源氏、にひまくら」の章にのっている話だが、源雅定が若い頃、石清水臨時祭へ勅使となって臨んだことがあったが、式がすんで退出するとき、松の梢に時鳥の鳴くのが....
放免考」より 著者:喜田貞吉
の警戒罪人の追捕を任としたものである。したがって賀茂祭の如き大祭には、その官人が勅使の行列の先頭に立って、非違警戒の任に当ったものであった。しかるにその先にさら....