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勅許
「勅許〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勅許の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
幕府は条約にそむくことの恐るべき結果を生ずる旨を朝廷に申し上げて、よろしく条約の
勅許を仰ぐべきである。それでもなお
勅許を得られないとあるなら、四国公使はもはや徳....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
来た。彼らは兵庫の開港を迫って見、大坂の開市を迫って見て、その時初めて通商条約の
勅許の出たのに驚き、まことの主権の所在を突きとめるようになった。種々な行きがかり....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
学者は曰く、ディーゲスタ法典編纂委員が受けたユスチニアーヌス帝の訓令には、皇帝の
勅許に基づく答弁権を有したる法曹の説のみを蒐集すべしとある。しかるに、同法典中ガ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
だったがね。太政大臣の令嬢がどんなにりっぱな人であっても、私がぜひとお願いすれば
勅許がないわけはなかったろうに、惜しいことをしたね。しかし今からでもいいから自己....
「源氏物語」より 著者:紫式部
も作って実父の大臣を上手に賛成させ、いろいろと策動した結果、ようやく今夜退出する
勅許を得た。 「今夜あなたの出て行くのを許さなければ、懲りてしまって、これきりあ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
アルドは、僧侶の数は遥かに百万を超え、そのうち北京には独身者が二千おり、そのほか
勅許によって各地に建立された寺院に三十五万おり、また文人の独身者だけで約九万いる....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
すが、外地や第一線部隊に遅速なく伝達するにはラジオの放送以外にない。このほうはご
勅許を得た模様ですが、玉音の放送などというのは日本に前例のないことだから、それな....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
持仏堂に閉じ籠り、一心に仏に祈請を凝らしたうえ、九条関白に運動してもらってついに
勅許を得たとある。これにももちろん多額の運動費を使ったことであろう。 基衡はま....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ウォリック夫人は、エセックスの妹ドロシイ・パアロット夫人の親友だった。ドロシイは
勅許を経ない結婚をしたために、宮廷への伺候を差し止められていたのだが、軽率な女主....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
召還と新公使パークスの着任(慶応元年五月)をもって明らかにされた。 安政条約の
勅許、下関償金に代えて兵庫・大阪・新潟の海港開市を繰上げることおよび現行関税率の....
「法然行伝」より 著者:中里介山
の墓をあばいて、その遺骨を加茂川へ流してしまうということをたくらんだ。 それが
勅許があったので、嘉禄三年六月二十二日山門から人をやって墓を破そうとする、その時....
「三国志」より 著者:吉川英治
そして後主|劉禅に奏して、 「呉へ使いにやる男を見出しました。破格な抜擢ですが、
勅許を賜りますように」 すなわち、※芝は感激して、 「この使命を全うし得なけれ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の讒口によるもので、その張本は義貞であるとし、 「――願わくば、乱将義貞|誅伐の
勅許をたまわりたい。つくすべき忠も、荼毒の輩が君の側らにはびこっていたのでは捧げ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
した例があり、かつては、後醍醐のきみも、住吉神社の造営費をまかなうため、住吉船を
勅許されたことがある」 この先例をとって、尊氏へ、天龍寺船の計画をすすめた。―....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
度書――元和元年) しかし、家康が薨じてのちは、この禁令も何時しか忘却されて、
勅許を奉じて出世する者が尠くなかった。そこで、幕府は、寛永四年、京都所司代|板倉....