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勇力
「勇力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勇力の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
を睨《にら》みつけて、
「逃げるなよ。今に返報をしてやるから。」などと、素戔嗚の
勇力を笠に着た、横柄《おうへい》な文句を並べたりした。
十
素戔嗚《すさの....
「運命」より 著者:幸田露伴
勇躍して縛を断ち、刀を持てる者を殺して脱帰し、直に衆を導いて城を陥しゝことあり。
勇力察す可し。後戦功を以って累進して将となり、蜀を征し、雲南を征し、諸蛮を平らげ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
られると、二三間も向うへケシ飛ばされて起き上れない有様であります。 兵馬はその
勇力にも驚きましたけれども、同時に、それが自分と同じことに僧形《そうぎょう》をし....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
せる馬、脱《のが》れて私陀の二児の住所へ来たので、二児|甫《はじ》めて五歳ながら
勇力絶倫故、その馬を捉《とら》え留《とど》めた。盗人を捕えて見れば我子なりと知ら....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
しました。それは『奥羽永慶軍記』二に最上義光《もがみよしみつ》、延沢能登守信景の
勇力を試みんとて大力の士七人を選出す。「一番に裸《はだか》武太之助、この者鮭登典....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
たが、「勝つも負けるも時の運。とは云え相手は妖怪か悪魚。それに安房の海男とは云え
勇力勝れた灘兵衛さえ不覚を取りました恐ろしい相手、十に九つこの老人も不覚を取るで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
とまる、あの鉄砲というものの音を聞いて走らない鳥はないはずなのに、あの鳥は自家の
勇力を恃《たの》んでか、高く低くあの通りにして人里と人の影を怖れない、見ようによ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
は、勇そのもののみで、値打ちだぞ。その勇がよし、悪を行うにしろ、悪に徹するだけの
勇力が、もしあれば、その悪は、万人嘆称の悪だ。いいや、悪に対する嘆称ではなく、悪....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
とし。この勢いに激して屹立《きつりつ》するはもとより易《やす》きにあらず、非常の
勇力あるにあらざれば、知らずして流れ識《し》らずして靡《なび》き、ややもすればそ....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
当りません。まして火の中へ隠れてしまう魔法を知って居る犬山道節だの、他人の愛情や
勇力を受けついでくれる寧王女のようなそんな人は、どう致しまして有るわけのものでは....