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勇士
「勇士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勇士の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
しょうじ》なる者は、日清戦争に出征して、屡々《しばしば》勲功を顕《あらわ》したる
勇士なれど、凱旋《がいせん》後とかく素行|修《おさま》らず、酒と女とに身を持崩《....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
てでもです。」
保吉はちょいと大浦を見た。大浦自身の言葉によれば、彼は必ずしも
勇士のように、一死を賭《と》してかかったのではない。賞与を打算に加えた上、捉《と....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
あったが、軈て現われ来るべき大事件は若い好奇心と敵愾心とを極端に煽り立てて、私は
勇士を乘せて戦場に駆け出そうとする牡馬の様に、暗闇の中で眼を輝かした。 とうと....
「古狢」より 著者:泉鏡花
われて行こう……と朧夜にニコリと笑って申されたを、通りがかった当藩三百石、究竟の
勇士が、そのまま中仙道北陸道を負い通いて帰国した、と言伝えて、その負さりたもうた....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
。内証で来たんだ。……藤屋には私の声が聞かしたくない、叔父が一人寝てござるんだ。
勇士は霜の気勢を知るとさ――たださえ目敏い老人が、この風だから寝苦しがって、フト....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
やあ、絵図面をお展き下され、老人思う所存が出来た!」 と熟と※った、目の冴は、
勇士が剣を撓むるがごとく、袖を抱いてすッくと立つ、姿を絞って、じりじりと、絵図の....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
、わずかに烏帽子の頭を払って、太刀に手をかけ、腹巻したる体を斜めに、ハタと睨んだ
勇士の面。 と顔を合わせて、フトその腕を解いた時。 小松に触る雨の音、ざらざ....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
首を振りながら、腕をあげて、帰る人々に挨拶した。 ラザルスの家へは、大胆不敵の
勇士が物凄い武器を持ったり、苦労を知らない青年たちが笑ったり歌を唄ったりして来た....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
り、小用が達したくなりました。 折角可い心地で寐ているものを起しては気の毒だ。
勇士は轡の音に目を覚ますとか、美人が衾の音に起きませぬよう、そッと抜出して用達し....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
に、樒、線香を手向けたのがあって、十三塚と云う……一揆の頭目でもなし、戦死をした
勇士でもない。きいても気の滅入る事は、むかし大饑饉の年、近郷から、湯の煙を慕って....
「しっかり者のすずの兵隊」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
へやへ持っていきますと、みんなは、おさかなのおなかのなかの旅をして来ためずらしい
勇士をみたがってさわいでいました。でもすずの兵隊はちっともとくいらしくはありませ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
をあげていた。納屋の入口の前では、勇ましい雄鶏が気取って歩き、あっぱれな亭主か、
勇士か、紳士のようだった。ぴかぴかした翼をはたき、心から嬉しく得意になって、鬨を....
「瘤」より 著者:犬田卯
はしたり、百姓のまねだったっちう話だっけな。どうしてどうして、田辺君のような若い
勇士でなけりゃ出来ねえこった。」 「な、なんだい。……何を言ってるんだい。」 ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
っては、早い話が、出来ないまでも、神と現じ仏と顕れ、夜叉、鬼神ともなれば、名将、
勇士、天人の舞も姿も見しょうとする。……遊女、白拍子はまだしも、畏多いが歌の住吉....
「妖怪談」より 著者:井上円了
跪問※ただ天帝を祈り、神仏に祈誓するのほかなく、一人としてこの大問題を解決するの
勇士はなかったのである。それほどの大問題でありますれば、容易に話されませぬ。しか....