勇悍[語句情報] »
勇悍
「勇悍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勇悍の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
もいえないほどの野心――もう一ついい換《か》ゆれば、葉子の記憶に親切な男として、
勇悍《ゆうかん》な男として、美貌《びぼう》な男として残りたいというほどな野心――....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
などと言いながら、茶碗に装って、婦たちは露地へ廻る。これがこのうえ後れると、
勇悍なのが一羽|押寄せる。馬に乗った勢で、小庭を縁側へ飛上って、ちょん、ちょん、....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
はみな門外に眠らせ、自分は一人の下役人と共に座敷のまん中に陣取っていた。下役人は
勇悍にして弓を善くする者であった。 やがて夜が更けて来たので、下役人は弓矢をた....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ロムルス王の歿した後ち、市民の黙止《もくし》難き推戴に依って遂に王位に即いたが、
勇悍《ゆうかん》にして粗野なる人民を統御するには、信仰と法制との力に依らねばなら....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
切らぬ故執念深いという。これに反し蝮は強き一打ちで死ぬ。『和漢三才図会』に蝮甚だ
勇悍《ゆうかん》なり、農夫これを見付けて殺そうにも刀杖の持ち合せない時、これに向....
「ひととき」より 著者:宮本百合子
になって、死の宣告まで与えられたら、自然にその日が来るのを待ちつづけて居るほどの
勇悍な心はない。 はげしい生の執着に悩んだ揚句は、気でも違ってしまうだろう。 ....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
、宿禰の復命には、 東夷の中日高見国あり、其の国人男女並に椎結文身し、人と為り
勇悍なり。是をすべて蝦夷といふ。 とありて、蝦夷すなわち東夷なりとは言わず。また....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
夷やアイヌは多くの長所と美点とを持っておりますが、中についても著しいのは、彼らが
勇悍にして死を恐れず、至って義理堅いという点であります。これは所謂武士道的の性格....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
神も手腕もここで験されるのだ。
上将軍
あの中央の牧の平地で、
我部隊が
勇悍に闘っているのを御覧なさい。
空中に、朝霧の中に、日に照されて
槍の穂尖がき....