勇猛心[語句情報] »
勇猛心
「勇猛心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勇猛心の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
肉は落ち骨あらわれ、この世に生ける人とも見えなかった。が、市九郎の心には不退転の
勇猛心がしきりに燃え盛って、ただ一念に穿ち進むほかは、何物もなかった。一分でも一....
「赤外線男」より 著者:海野十三
たがいいですよ。あの室内に赤外線男がウロウロしているのではネ」 帆村は、課長の
勇猛心に顔負けがして、ちょっと皮肉を飛ばした。 7 その次の朝のこと....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
たんだろう!) 彼は心の中で、ミチミの霊にわび言をくりかえした。 杜はそこで
勇猛心をふるい起すのに骨を折った。どうして見ないですむわけのものではなかった。彼....
「開運の鼓」より 著者:国枝史郎
たのさ」 爾来、麟太郎の生活は、やっぱり危険で困難であった。がしかしそのつど大
勇猛心と海のように広い度量とで易々と荒濤を凌いで行った。彼はいつでも平和であった....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
へ帰るのは止めにしよう。やはり江戸に止どまって絵筆を握ることにしよう」 ――大
勇猛心を揮い起こしたのであった。 四 こういうことがあってから....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
い、その両眼を輝かせ乍ら斯う磊落に叫んだが、その声の中、風貌の中には、壮者を凌ぐ
勇猛心が、尚鮮かに見えていて一座の名賢奇才達をして、却って顔色無からしめたのである。....
「稚子法師」より 著者:国枝史郎
して其生活は無事では無く、絶えず妖怪に付き纏われた。併し其都度堅い信念と生来の大
勇猛心とで好く災を未然に防いだ。 要するに彼の生涯は、怪異に依って終始したので....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
乞食になろうが非人になろうが、思い立ったこの願い、どうでも一旦は貫かねばならぬ」
勇猛心を揮い起こし駕籠の後を追うのであった。京都、大坂、兵庫と過ぎ、山陽道へはい....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
ながら驚かれるので有った。正しく妖魔の囚虜と成ったので有った。 今日こそはと大
勇猛心を出して、お鉄の不在を幸いに、裏庭から崖を降りて稲田伝いに福田村の方へ出よ....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
しくば早く下れ下れ!」 彼らは全く狂気の沙汰である。されどこれを物ともせず、大
勇猛心を起して彼はいった。 「叱々! 静聴し給え諸君、万一僕の企てが成功したらど....
「日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
の功であり、事破れなば吾の罪なり」と、全責任を御自ら御|執りあそばされた、その御
勇猛心と御仁慈であり、もう一つは、領土蚕食とか物資獲得とかの侵略的意図の新羅討伐....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
こう思っております。火の燃えさかる中にカッと開いている蓮華の状は、如何にも壮んで
勇猛心に燃えているように思われてなりません。私は、近来殊にこの
勇猛心を持っており....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
。そこで、この偉大な仁清の作品に着眼し、これが再現を期すべく発奮した翁の愛美心と
勇猛心と時流を厭きたらずとする努力には、さすが前山翁であると、私もその企図的精神....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
さく、つまらないものであるかを嘆じ、慎ましくなるか、あるいは、朗らかになって一大
勇猛心の湧くものです。仏というのは、その大空や、大海はもちろん、天地間のありとあ....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
の部落から離れて、任意の地に分散住居する事が出来ぬ事情がある。また特志のものが大
勇猛心を起して、他に住居の地を卜し、任意の職業に従事しようとしても、地主がその素....