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「勉強部屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勉強部屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
は柿の蔕《へた》に似ているとか似ていないとか云うことから始まっていた。武夫は彼の勉強部屋の隅に、――玄関の隣の四畳半の隅にか細い文太郎を押しつけた上、さんざん打....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
電話を切った洋一は、そこからすぐに梯子《はしご》を上《あが》って、例の通り二階の勉強部屋へ行った。が、机に向って見ても、受験の準備は云うまでもなく、小説を読む気....
岩石の間」より 著者:島崎藤村
花がうなだれていた。雨に打たれる乾いた土の臭気《におい》は新しい書籍を並べた彼の勉強部屋までも入って来た。 七月に入って、広岡理学士は荒町裏の家の方で高瀬を待....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
勝重ほど末頼もしいものを見ない、と友だちに言って見せるのも半蔵だ。時には、勝重は勉強部屋の方から通って来て、半蔵と香蔵とが二人で話しつづけているところへ用をきき....
死のなかの風景」より 著者:原民喜
屋で、昼間から寝床の上でうつうつと考え耽《ふけ》った。その部屋は彼が中学生の頃の勉強部屋だったし、彼が結婚式をあげてはじめて妻を迎えたのも、その部屋だった。ほの....
永遠のみどり」より 著者:原民喜
に彼の探す新生学園はあった。彼は園主に案内されて孤児たちの部屋を見て歩いた。広い勉強部屋にくると、城跡の石垣《いしがき》と青い堀が、明暗を混じえてガラス張りの向....
おもかげ」より 著者:宮本百合子
貰いたいという分を別にして、保を呼んで見ておいてくれと頼んだ。その時も制服のまま勉強部屋から下りて来た保は、何と云ったのだろう。責任をもって失くなったりはしない....
少年探偵長」より 著者:海野十三
おくことはできなかった。それは三日目の夜に入ってのことであったが、春木君は自分の勉強部屋にはいって、ぴったり扉をしめて錠をかけ窓にはカーテンを引き、それから例の....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
いいそうなものだが……。なんだか隆夫君までおかしくなって来た) 隆夫は、三木の勉強部屋へ通された。 しかし彼は三木に向きあったまま、急に無口《むくち》になっ....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
を踊らせた。母は余った花を小さく切りそろえて、私に与えた。私はそれを、姉と二人の勉強部屋――私達は人形や本や切り抜きの絵のはってある西向の部屋を斯う呼んでいた―....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
駒込林町より(封書)〕 二十六日の夜。九時 第一信 今、二階の北の長四畳の勉強部屋でこれを書きはじめようとしていたら、太郎がアァアァアとかけ声をかけながら....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
す。日本の家では、出かける前に雨戸をしめる、そのことだけでも大変です。一つ大きな勉強部屋、あと、八畳(客間、食堂)に四畳半位、台所(ごく能率的にする)湯殿。そし....
次郎物語」より 著者:下村湖人
くねようや。」 で、九時近くになると、二人は床につく用意をはじめた。 二階の勉強部屋が、二人の寝間だった。二人は自分たちの机のまえに、ほとんど重なりあうよう....
次郎物語」より 著者:下村湖人
らにしたいと言っていられた。……部屋はあるそうじゃないか。」 「二階を弟と二人で勉強部屋にしているんですが、それよりほかにはないんです。」 「その部屋は広いんだ....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
に置かれるかの運命を思うと、恐れと敬虔とを感じずにはいられぬ。 私に与えられた勉強部屋は屋根裏の、大きな梁木のむき出しになった凡そ美というイデーとかかわりのな....