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動きが取れない
「動きが取れない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
動きが取れないの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
そういう集合を成り立たせると想像される一枚の種紙の上で、必然性と偶然性とがもはや
動きが取れないように対立せしめられる。その場合、偶然的なものが必然的になるという....
「辞典」より 著者:戸坂潤
プログラムであるという。彼はプラグマティズムを、一切の知識が一旦そこへ出なければ
動きが取れないという意味で、多くの個室に通じる廊下に譬えている。 プラグマティ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら荒《あば》れても、俯向《うつむ》きに落ちたところを上から押しつぶされたのだから
動きが取れないでいるうちに、演芸用の綱渡りの綱を持って来てグルグルと縛って難なく....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、皮とが、ジリジリと焦《こ》げてくる。 「あ、つ、つ、つ、つ……!」 これは
動きが取れないから、焼穴が出来るでしょう。 そこで、宿の亭主が飛んで出るの幕と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しくて、このごろはほんとうに落着かなくなりました」
「といって、冬が終るまでは、
動きが取れないことになっているではないかね」
「いいえ――あんな見知らぬ人が、今....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
られているのが嫌だ。 そうかといって、謀叛《むほん》を起そうにも、今はちょっと
動きが取れないことになっている。当座の腐れ縁とはいえ、一人の男を守っている現在の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
道庵の背中の上へ重しにかけました。 ここで気息奄々《きそくえんえん》たる道庵は
動きが取れない。石の重しをかけられて、首と両手と両足をもがくばかり。張子の虎のよ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
隠してしまったものですから、わたしだけが、人身御供《ひとみごくう》のようになって
動きが取れないじゃありませんか。そんなわけで――そんなわけですからお客様も、けん....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、どろんと消えるつもりか知らん。一枚上を行った図々しさだか、また事実、ひとりでは
動きが取れないから、ああしてこの源松の帰りを待っているのか、なんにしても微苦笑も....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かと語り合ってみるが、落着くところは資本《もとで》。まとまった金が土台になければ
動きが取れないということになる。 お絹が駒井甚三郎に当りをつけたのは、最初から....
「野ざらし」より 著者:豊島与志雄
だからね。盛岡で、学校はしくじるし、女に……豚のような女に引っかかってどうにも身
動きが取れないでいる時、片山さんはわざわざ盛岡までやって来て、僕を救い出してくれ....
「ジャングル頭」より 著者:豊島与志雄
は戸惑い、手当り次第のものを頭につめ込んで、それに必死と縋りついて、もはや自由な
動きが取れないのである。現実に対する認識が畸形となり、ノルマルなものがアブノルマ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
れてある。丘陵の側面などにも点々として灯が見える。その界隈一体に人が充満していて
動きが取れない。甲州辺からも遣って来る見物客もあるという話である。やがて打揚がぽ....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
を促してあとずさりしようにも、これが不動金縛りというのか、足がくぎづけになって身
動きが取れない。 「動くな、逃げようとて逃がしはせぬぞ」 どこからか見ているも....