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動ずる
「動ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
動ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
一本打ちました鍼が、何《ど》う云うことかひどく痛いことでございましたが、是は鍼に
動ずると云うので、
奥方「あゝ痛《いた》、アいたタ」
按摩「大層お痛みでござ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
きりと右門に競争的態度をとってまいりました。しかし、われわれの右門はそんなことに
動ずる右門ではない。すべては力と腕と才略の競争なんだから、きわめて平然とおちつい....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
然として、あしたの朝まででも、あさっての朝まででも、いくら秋の日がかんかんしても
動ずる気色《けしき》はさらにない。寒月君も落ちつき払ったもので
「いつ買う気だと....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
った方がいいでしょう」熊城はさすがに老練な口穽を掛けたけれども、真斎はいっこうに
動ずる気色もなく、
「なに、遺言状……ホホウ、これは初耳じゃ」と軽く受け流して、....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
振いながら藤新の店頭へ立帰りましたが、本より斬殺す料簡でございましたから、些とも
動ずる気色もなく、我が下郎に向い、 侍「これ藤助、その天水桶の水を此の刀にかけろ....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
りいたしましたろう」 女「私は久しく起らなかったが、今日は強く起って………お湯に
動ずると云うが動じたのだろうか」 岩「貴方のようにくよ/\して、斯う云う処へ入ら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ょうし……」 実際の生活と、経費の問題からさとらせてゆこうとしたが、与八は更に
動ずるの色なく、 「ええ、そのことは心配ねえんです、わしらは、この一本の鉈《なた....
「チャアリイは何処にいる」より 著者:牧逸馬
はいうまでもない。そんなら、その金さえ出し惜しまない以上、なにも騒ぐことはない、
動ずる必要はないわけである。金で話のつくことならおおいに御《ぎょ》しやすい。ロス....
「墓」より 著者:秋田滋
をした男である。 傍聴席にはまたしても嘲罵の口笛が起った。 けれども、彼は、
動ずる色もなく、心もち含み声で語りだした。始めのうちはその声はやや低かったが、喋....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
うな顔でこちらを眺めている。 キャラコさんは、長六閣下に、小さなことに見苦しく
動ずるなと教えられている。キャラコさんにとってこれは大切な服だけれど、すぐホテル....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ヌが口を酸《すっぱ》くし、甘くし、木琴のように舌を鳴らして喰べて見せても、一向に
動ずる気色がないばかりか、最後に差し出したヴァニイル入りのクレエムなどは、皿のま....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
居るんだもの、我儘でございますよ。」 くるくると動かす蔵人の目は光って、ものに
動ずる風情あり。 「母様は塩梅が悪いし、寝ていらっしゃるじゃありませんか、人がね....