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動体
「動体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
動体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
度ずつ上昇することから推して、地下約五〇キロメートルの深さまで行けば地球内部は流
動体となっていると仮定されるのであるが、これは地震波の伝播速度に関する観測の結果....
「振動魔」より 著者:海野十三
プの缶が、自然にグワーンと鳴っているのである。これを共鳴現象というが、二つある振
動体が同じ振動数をもっているときには、一方を叩くと振動が空中をつたわって他のもの....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
を見よ――と解釈するのかね」
「いやどうして、|それは自然のままにして、しかも流
動体なり――さ」と法水はあっけなく云い放って、その突然の変説が検事を驚かせてしま....
「日常身辺の物理的諸問題」より 著者:寺田寅彦
与えられていないように思う。もちろんただ通り一ぺんの説明はついている。すなわち振
動体の減衰するエネルギーを弓の仕事で補給する、その補給の回数と適当な位相とを振動....
「「手首」の問題」より 著者:寺田寅彦
弓を持った演奏者の手首であるらしい。普通の初等物理学教科書などには弦が独立した振
動体であるようなことになっているが、あれも厳密に言えば弦も楽器全体も弓も演奏者の....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
は自分を Moralist だと信じている。私は固形体の状態から灼熱、鎔解して流
動体となり、さらに光を発するほどの精醇な Morality というものに向かって....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
向こうのものがはっきり見える。その理窟だと、帆村はいうのである。 「ほう、高速運
動体だから、人間の目には見えないというのか。なるほど、これは一つの理窟だ。扇風機....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
《けいべつ》する、熱狂的な主観論者であった。――思想家らの変転的な多様な思想は、
動体の無窮の波動に順応して、「たえず流動し、」どこにも定着せず、どこにも堅固な地....
「アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
らくアーラウの実科中学にはいっていた。わずかに十六歳の少年は既にこの時分から「運
動体の光学」に眼を付け初めていたという事である。後年世界を驚かした仕事はもうこの....
「工学博士末広恭二君」より 著者:寺田寅彦
問題でも、従来の理論的取扱い方に不満を感じて色々の点から改良を試みた。地震計の震
動体にメルデ実験に相当する作用のあるのが見逃されているのに気付いて、これを無くす....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
と貴方は、八住を刺した兇器を、僕がどこへ隠したと云われますか」 「なにも、あの流
動体には、隠す必要なんてないじゃありませんか。しばらく貴方は、それを傷口の中に、....
「キド効果」より 著者:海野十三
の隅にある自記装置でこれだけのものが画けるんじゃ。凡そ人間というやつは、興奮の振
動体のようなもので、いつも二十四時間、なにかかにかの興奮に神経を焦がしている。腹....
「音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
もしダンプァーが絃の振動を一瞬間に止めたとしても、ピアノには響板というも一つの振
動体がある。この響板はピアノの音には絶対的に必要なものである。しかしこれにはダン....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
御覧になったことがないかも知れませんが、アメーバは単一細胞から出来た生物で、半流
動体の原形質と核とから成り、そこで原形質がいろいろに形をかえて、食物を摂取したり....
「誓之巻」より 著者:泉鏡花
ずつ。段々多くするんですッて。」 青き小き瓶あり。取りて持返して透したれば、流
動体の平面斜めになりぬ。何ならむ、この薬、予が手に重くこたえたり。 じっとみま....