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動座
「動座〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
動座の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。流れ丸はしばしば飛んで宮中の内垣に及んだという。板輿をお庭にかつぎ入れて帝の御
動座を謀りまいらせるものがあったけれども、一橋慶喜はそれを制えて動かなかったとい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れど、これも案ずるほどのことはあるまい、すでに御納得があって、胆吹山からここまで
動座をされているくらいだから、ここらで異変の起る憂えはない。まず伊太夫を座に招い....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
か」 「恐れながら、左様な不浄の次第ゆえに、公家様《くげさま》にはこのところを御
動座あそばされるようにお願いでござりまする、二の丸に新たに御座所の用意を仕り置き....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、とにかく、無下《むげ》なるものの口の端《は》にものぼらない先に、この宝物の御
動座がなければならぬ。 釣台にのせられて、これが非常な警護をもって、仙台より城....
「リズムの構造」より 著者:中井正一
の誕生の日にすでに否定の槌の下においてなされている。それはイロニーであり、それは
動座標的な一つの動きのほかの何ものでもない。 かかる滑べれる地盤の上に成立する....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
かって弓の弦《つる》を鳴らす。 さあ、もうそろそろ始まるぞと思っているうちに、
動座《どうざ》の警蹕《けいひつ》を合図に全町の灯火がひとつ残らずいっせいにバッタ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
れん」 とのお声が洩れた。そして、 「かくなっては、かねて諜し合せていた通り御
動座(天皇のお遷幸)を仰ぐしかあるまい。その一策あるのみだ。……やみやみ、座して....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
のままお船の帝座を、自領の阿波ノ国へお迎えしたいというのである。 もし阿波へ御
動座あれば、楠木の金剛山、大塔ノ宮の吉野とも近く、京畿の宮方はふるいたつに違いな....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
のは三月下旬にちかく、事態としては、どうにも遅かったうらみがある。 近日、先帝ノ
動座ヲ謳ヒ、山陰一円、騒乱ノ聞エ頻々タルアリ。 旁※。西国各地ニテモ、賊徒ノ蜂起....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
をまもる侍臣のあわてふためきも度を過ぎてはいたが、このさいの、 主上、山門へ御
動座 の措置は、よくよくなことだった。窮余の急、やむをえなかったともいえようか....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
らさきに申すなれば、急遽、ここの皇居を、もいちど、都の外に遷し、主上には叡山へ御
動座あらせられますよう、伏しておすすめ申しあげます」 はばかりなく、こういう言....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
って、尊氏を敵とし、あらゆる布陣と手を打ちはじめた。 朝廷をそそのかして叡山へ
動座をうながし、北朝のみかどを越前へ迎え取ってしまおうなどの策もすすめられたが、....