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勘定書
「勘定書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勘定書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
す。おッ母さんがやって来るのも、その相談だから、そのつもりで、吉弥に対する一切の
勘定書きを拵えてもらいましょう」 こう言って、青木が僕の方を見た時には、僕の目....
「天馬」より 著者:金史良
「あたしも行きますわ、……あ、それいいわよ」 と云って、女流詩人は彼の手から
勘定書をもぎ取って立ち上ったが、どうしたのか急に表情が強ばって石のように固くなっ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
事になっている。 宗右衛門町のあるお茶屋では、一ケ月千円以上の支払あるお客への
勘定書には旦那の頭へ御の一字をつけ足して何某御旦那様と書く事になっている。その御....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
事になっている。 宗右衛門町のあるお茶屋では、一ケ月千円以上の支払あるお客への
勘定書には旦那の頭へ御の一字をつけ足して何某御旦那様と書く事になっている。その御....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
落ちて一夜あける、と勘定は一度済ましたんですが、茶を一杯にも附足しの再勘定、その
勘定書を、その勘定を催促しても、わざと待たして持って来ません。これが、ぼると言い....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
そして、ほんとに気持のいいお友だちね、どうして、お返しできるかしら?」 「いずれ
勘定書を出すよ。そして、今夜はぶどう酒より、もっときみの心をあたためるものをあげ....
「端午節」より 著者:井上紅梅
見てもよくわかる。五月四日の午前に迫って彼は役所から帰って来ると、彼女は一攫みの
勘定書を彼の鼻先に突きつけた。これは今までにないことである。 「すっかり〆め上げ....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
昭和二十一年正月七日 海野十三 1 虫喰い算とは? 古い大福帳や証文や
勘定書などがしみという虫に喰われており、肝腎の数字のところが穴になっている。さあ....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
しい前から机の抽斗を掃除しようと思っていたのだ。私は三十年来、同じ机の中へ手紙も
勘定書もごたごたに放り込んでいたからだ。抽斗の中が手のつけようもないほどとッ散ら....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
林行きの汽車が着く頃になったと見え、ちらほら乗客の姿が入口に溜って見えた。青年は
勘定書を持って来るとき急いで言った。 「ただ一つ伺い度いのは愛の問題です。疲れた....
「天衣無縫」より 著者:織田作之助
定という時になって、そんな気持はいっぺんに萎えてしまった。仲居さんが差し出したお
勘定書を見た途端、あの人は失敗たと叫んで、白い歯の間からぺろりと舌をだした。そし....
「雪の夜」より 著者:織田作之助
そわそわと飛び込み、色のついた酒をのまされて、酔った。 会員券だからおあいそ(
勘定書)も出されぬのを良いことに、チップも置かずに帰った。暫くは腑抜けたようにな....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
どくめいわくがかかるというのなら、その分だけ金をとってくれたまえ。えんりょなしに
勘定書につけておいてくれればいいよ」 これを聞くと、いままでぷりぷり腹をたてて....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
」 「おもしれえ、おもしれえ。」 (ここで書き添えて置くが、この玉子焼きは翌日の
勘定書には拾何円とか書き出されていた。) 外はあかるい電光飾。 ....
「料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
な話でして、一々なにがいくら、かにがいくら、と値段が付いていて、漬けもの一皿まで
勘定書にのって来ます。ですから、結局様々な追加予算をさせられて、帰りには高いもの....