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勘平
「勘平〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勘平の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
段目、五段目、六段目、九段目の五幕《いつまく》で、和泉屋の総領息子の角太郎が早野
勘平を勤めることになった。角太郎はことし十九の華奢《きゃしゃ》な男で、ふだんから....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
まずいたものがあった。それがどうも人間らしいので、紋七も不思議に思って、五段目の
勘平のような身ぶりで暗がりを探ってみると、かれの手に触れたのは確かに人間であった....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
坂や船弁慶を唸るのならば格別の不思議もないのですが、清元の稽古本にむかっておかる
勘平や権八小紫を歌うことになると、どうもそこが妙なことになります。と云って、これ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
外にむずかしく、緩く振れば消えてしまい、強く振れば振り消すと云うわけで、五段目の
勘平のような器用なお芝居は出来ません。今日ならば懐中電燈もあるのですが、不便なこ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
鼻の突出た男がいる。映山先生が洩れ聞いてね、渾名して、曰く――荷高似内――何だか
勘平と伴内を捏合わせたようだけれど、おもしろかろう。ところがこれだけが素人ばりの....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
なりまする。それから忠臣蔵を致します時は、先ず五段目でも、与一兵衛から、定九郎、
勘平、テンテレツクの猪まで致しました。それで、どうもこれは、飯綱遣いであろう。で....
「ある恋の話」より 著者:菊池寛
いと思って、娘を連れて、守田座へ行って見たのです。芸題は忠臣蔵の通しで、染之助は
勘平をやっているじゃありませんか。私はあの五段目の山崎街道のところで、
勘平が――....
「勘平の死」より 著者:岡本綺堂
体たらくである。――江戸の末期、二月初旬の夜。 (座敷のまん中には忠臣蔵六段目の
勘平に扮したる和泉屋の若い息子角太郎がうしろ向きに横たわっている。角太郎は半死半....
「役者の顔」より 著者:木村荘八
舞伎マスクが、順に一つ減り、二つ減りして、私の記憶で云えば、最後に橘屋が六段目の
勘平を一幕出すという噂がありました。戦争のいつ頃でしたろうか。あの頃には、これは....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
相手の芝居――座附作者の態度――仕切場で執筆――初陣の不覚 晩年の菊五郎 道行の
勘平――芸の柔かみ――山中平九郎――最後の「弁天小僧」――老年の悲哀 団十郎の死....
「半七捕物帳の思い出」より 著者:岡本綺堂
三日から、先ず「お文の魂」四十三枚をかき、それから「石灯籠」四十枚をかき、更に「
勘平の死」四十一枚を書くと八月から『国民新聞』の連載小説を引受けなければならない....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
福助、団十郎ら出勤。 ○二月、新富座にて「忠臣蔵」を上演。九蔵の師直、由良之助、
勘平の三役が評判となる。 ○五月三十一日、四代目嵐璃寛、大阪に死す、五十八歳。大....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。そうだ、あの少し以前に、私たちの雑誌『屋上庭園』は私の官能の色濃い新詩「おかる
勘平」で発売禁止になったものだ。ちょうどその晩に、小伝馬町の三州屋の階上で、荷風....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
…おやじとおふくろとで無理から二人をわかれさしたんだ。」 「ど、どうして?」 「
勘平さんじゃァねえが、三十になるやならずの若い身そらの役者……というよりは芸人が....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
が帝劇でお祭り佐七をやるので、例の踊り屋台の伴内をやるのだった。 『やあ、やあ、
勘平。」という乗りになるところを、お母さんの監視の下に、幾度も幾度も稽古させられ....