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「勘当〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勘当の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
が使いおった金でもあれば、今度も急場だけは凌《しの》げたかも知れぬ。それを思えば勘当《かんどう》したのは、………」 弥三右衛門はこう云ったなり、驚いたようにわ....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
たが、かの身請けの一条を八橋が訴えたものに相違ない。主人に恥をかかした――それが勘当の根となったことは、治六にもたやすく想像されたので、彼はいろいろに言い訳をし....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
他愛もない。 馬鹿を云え、縁談の前へ立って、讒口なんぞ利こうものなら、己の方が勘当だ、そんな先生でないのだから、と一言にして刎ねられた、柳橋の策｜不被用焉。 ....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
はその後クララの心を離れなくなった。フランシスが狂気になったという噂さも、父から勘当を受けて乞食の群に加わったという風聞も、クララの乙女心を不思議に強く打って響....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
今後は必ず改心するという誓言の下に、両親や兄のもとに復帰することを許された。先ず勘当が赦されたという形である。 しかも彼は直ちに劉家の次男たる待遇を受けること....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
に出しは出したが、まったくの処は落第したんだ。自棄まぎれに飛出したんで、両親には勘当はされても、位牌に面目のあるような男じゃない。――その大革鞄も借ものです。樊....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
――帰れ、と云うのを、男が離さない。女も情を立てて帰らないから、両方とも、親から勘当になったんですね、親類義絶――つまるところ。 一枚、畚褌の上へ引張らせると....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
樹から落ちた俺の身体だ。……優しい嫁の孝行で、はじめて戒名が出来たくらいだ。俺は勘当されたッて。……何をお前、両親がお前に不足があるものか。――位牌と云うのは俺....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
る前表かの。 鶴谷は再度、御隠居の代になりました。」 「息子さんは不埒が分って勘当かい。」 「聞かっせえまし、喜太郎様は亡くなりましたよ。前後へ黒門から葬礼が....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
一の不所存もの、恩地源三郎が申渡す、向後｜一切、謡を口にすること罷成らん。立処に勘当だ。さて宗山とか云う盲人、己が不束なを知って屈死した心、かくのごときは芸の上....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
に悩まされたためでもあるまい。夜あそびをはじめて、ぐれだして、使うわ、ねだるわ。勘当ではない自分で追出て、やがて、おかち町辺に、もぐって、かつて女たちの、玉章を....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
がある。それは僕の身の上だ。元来僕は自ら家を去ったものだ。そして父からはまったく勘当同様の待遇を受けていたものだ。したがって親戚全体からもはなはだ不信用だ。され....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
めていましたが、兄なる少年は思い出したようにそれを取上げて、これさえあれば御殿の勘当も許されるからと喜んで妹と手をひきつれて御殿の方に走って行くのを、しっかり見....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
。元来、この弥三郎は道楽者の上に、その後はいよいよ道楽が烈しくなって、結局屋敷を勘当の身の上、文字友の家へころげ込んで長火鉢の前に坐り込むことになったが、二人が....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
、とくと理解を加えて思い切らするまでじゃ。」 「して、采女は……。」 「成敗か。勘当か、二つに一つじゃが、まずは勘当かな。命を取るもあまりに無慈悲じゃ。いずれに....