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「勝手向き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勝手向きの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あやかしの鼓」より 著者:夢野久作
どうかわからぬが、その後の鶴原家には別に変ったこともなく却《かえ》ってだんだんと勝手向きもよくなって維新後は子爵を授けられたが、大正の初めになると京都を引き上げ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を借りて、店の方から月々いくらかの小遣いを貰って暮らしている。しかしそれだけでは勝手向きが十分でないので、来年の春には師匠の其月をうしろ楯に、立机の披露をさせて....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
門は言葉をついで、 「でも、世の中は妙なものじゃないか。名古屋の殿様のために、お勝手向きのお世話でもしてあげれば、苗字帯刀御免ということになる。三十年この街道の....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
蔵、こないだ金兵衛さんが見舞いに来てくれた時に、おれはあの老友と二人で新政府のお勝手向きのことを話し合ったよ。これだけの兵隊を動かすだけでも、莫大な費用だろう。....
丹下左膳」より 著者:林不忘
から、それでどうやらこうやら内外の入費をやってのけたけれど、そういう訳でまことに勝手向きが不如意だ。ついてはいつぞや用だてた五十両の金、全額といったら貴公も迷惑....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
たび受けた。また出入りの八百屋、魚屋は初めはことさらに、これは奥のもの、これはお勝手向き、と区別をつけて、その日の用の有無を尋ねるのであったが、これをもって見れ....
迷信解」より 著者:井上円了
随筆に出でたる家相心得を示さば、「家相を正すというは、夏すずしく冬暖かに、奥より勝手向きの便利をよくし、盗賊、火災の防ぎ方を設け、低地の所は出水の手当ていたし、....