勝手次第[語句情報] »
勝手次第
「勝手次第〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勝手次第の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
だけは信じてくれるだろう。そして無邪気な微笑をもって、私の唯一の生命である空想が
勝手次第に育って行くのを見守っていてくれるだろう。私はそれをたよってさらに書き続....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ようやく私に帰って来たお前は、これまでお前が外界に対してし慣れていたように、私を
勝手次第に切りこまざいてはならぬ。お前が外界と交渉していた時のように、善悪美醜と....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
。 これは好きでやるなら女の真似でも小供の真似でも老人の真似でも、何の真似でも
勝手次第にやって少しも差し支えのないことであります。好きでやるなら青年が女郎の仕....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
ぎて妙な、嫌味な、不自然なごたごたしたものを製造してしまう。 構図は取捨選択が
勝手次第であるが題材はその範囲はなはだ狭いものである。風景画の如く広く自然界に向....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
も酔いたい、と一人が串戯に言い出しますと、何と一樽｜賭けまいか、飲むことは銘々が
勝手次第、勝負の上から代銭を払えば可い、面白い、遣るべいじゃ。 煙管の吸口でで....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
啓示の他の章節を選び出した人達と、鼻をつき合わせた時には、文字の意義を歪曲して、
勝手次第な解釈（？）を加えるから、すべてがサッパリ訳の分らぬものとなり、折角その....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
に、最も注意を引いたのは、仮装行列の催であった。有志と、二重圏点、かさねて、飛入
勝手次第として、祝賀委員が、審議の上、その仮装の優秀なるものには、三等まで賞金美....
「鹿狩り」より 著者:国木田独歩
しか見えなかった。 しかし一通りの山賊でない、図太い山賊で、かの字港まで十人が
勝手次第にしゃべって、随分やかましかった。僕は一人、仲間｜外れにされて黙って、み....
「おせん」より 著者:邦枝完二
え。何もこっちから、血道を上げてるという訳じゃなし、おめえに惚れてるな、向う様の
勝手次第だ。――おせん。そこでおめえに相談だが、ひとつこっちでも、気のある風をし....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
桜。 花咲かば告げ むといいし山寺の…… ここの合方は、あらゆる浄瑠璃、
勝手次第という処を、囃子に合わせて謡が聞える。 使は来たり馬 に鞍、鞍馬の....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
けるだ。可しか、桟敷は一日貸切だぜ。」 十五 「起きようと寝ようと
勝手次第、お飯を食べるなら、冷飯があるから茶漬にしてやらっせえ、水を一｜手桶汲ん....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
ません。ただね、材木を組んで筏を拵えて流して来るのが、この下を抜ける時、どこでも
勝手次第に長鍵を打込んで、突張って、潜るくらいなもので、旦那が買置なすった。その....
「妖怪学」より 著者:井上円了
あるときは、三人のうちへ申し願いすべし。また、傍観者自ら代わりておさえんとするも
勝手次第なり。信仰薄きものは、たとえ三十分間おさえおるも移ることなく、男女三人な....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
あるときは、三人のうちへ申し願いすべし。また、傍観者自ら代わりておさえんとするも
勝手次第なり。識者もこれを実験して、その理に黙するあり。たとい黙せざるも、名称に....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ずに乗船せしは、今回旅行の一大失策であった。 乗客の衣服には、なんらの制限なく
勝手次第なれば、十人十色である。婦人の寝巻に、日本服を着しいたるもの二人見受けた....