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「勝景〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勝景の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
の秘密儀軌たるにあらずや。加之《しかのみならず》、人民を融和せしめ、社交を助け、勝景を保存し、史蹟を重んぜしめ、天然紀念物を保護する等、無類無数の大功あり。 ....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
的や異常が却って葉子に氏をなつかしく思わせるのは何と皮肉であろう。だが、人が或る勝景を旅する、その当時は難路のけわしさに旅愁ばかりが身にこたえるが、日を経ればそ....
夏遠き山」より 著者:宮本百合子
した。金色夜叉の技巧的美文が出来ざるを得ない自然だ。――都会人の観賞し易い傾向の勝景――憎まれ口を云えば、幾らか新派劇的趣味を帯びた美観だ。小太郎ケ淵附近の楓の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
見えません。 「素敵《すてき》だなあ」 と宇治山田の米友が言いました。木曾第一の勝景と称せらるる寝覚の床の一枚岩の上に立っても、米友としては、これ以上の嘆称の言....
箱根熱海バス紀行」より 著者:寺田寅彦
山の高さのおおよその概念が確定するような気がする。女車掌が蟋蟀のような声で左右の勝景を紹介し、盗人厩の昔話を暗誦する。一とくさり述べ終ると安心して向うをむいて鼻....
エトナ」より 著者:野上豊一郎
背景とするナポリの海岸も美しいし、人によるとカプリの島の奇観を説き、アマルフィの勝景を挙げる者もあり、またヴェネチアの海もわるくはないし、国境を越えてニイスの付....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
せき》は神仏同居を禁じ、僧侶の生活を苦しめ、信者の心を傷ましめ、全国神社・仏閣の勝景美観を破壊して、今日の殺風景をいたしたるのみ。そもそも神道なるものは、我が輩....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
、目まぐるしいほどの疾駆を続けてゆく。 コン吉は世界に名高きこのコルニッシュの勝景も眼に入らばこそ、広漠たる幸運の平野のまっただ中で、ただもう一|切《さい》夢....
上野」より 著者:永井荷風
美ノ地ヲ占メ、雪花風月、優ニ四時ノ勝ヲ鍾《アツ》ム。是ヲ東京上野公園トナス。其ノ勝景ハ既ニ多ク得ル事難シ。況ヤ此ノ盛都紅塵ノ中ニ在ツテ此ノ秀霊ノ境ヲ具フ。所謂錦....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
ょこくめいきょうきらん》、琉球八景《りゅうきゅうはっけい》等にして絵本には『江都勝景一覧《こうとしょうけいいちらん》』(寛政十一年板)『東都遊《あずまあそび》』....
日和下駄」より 著者:永井荷風
きらか》にしたるはこの書|板《はん》成りて世に出づる頃には、篇中記する所の市内の勝景にして、既に破壊せられて跡方もなきところ尠《すくな》からざらん事を思へばなり....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
に野草の氈のごときあり。その山と海の間に高楼大廈、石屋瓦壁の櫛比せるありて、その勝景は、けだし南球中に傑出せるものならん。 南阿暁望気何濠、喜望峰頭残月高、船入....