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勝負
「勝負〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勝負の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
怖を享楽した。
「さあ、その伝三の仇《あだ》を返しに来たのだ。さっさと立ち上って
勝負をしろ。」
「何、立ち上れじゃ?」
浄観は見る見る微笑《びしょう》を浮べた....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
うな位置に置かれたということだ。己は昔からそういう位置に身を置くことを好まない。
勝負事をやらないのも、そのためだ。」
ここまで分析して来た彼の頭は、さらに一歩....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ら、
「今度もこの方が無地勝《むじがち》らしいぞ。」とさりげない容子《ようす》で
勝負を御続けになりました。でございますからこの御問答は、それぎり立ち消えになって....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
子《ようす》がいかにも見苦しかった。綱利《つなとし》は彼の槍術を賞しながら、この
勝負があった後《のち》は、甚《はなはだ》不興気《ふきょうげ》な顔をしたまま、一言....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
と皆あせりにあせって、ほとんど血相《けっそう》さえ変るかと思うほど、夢中になって
勝負を争い出しました。が、いくら友人たちが躍起となっても、私は一度も負けないばか....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
殿の代りに行司《ぎょうじ》の役を勤めました。もっとも目録《もくろく》以下のものの
勝負だけを見届けたのでございまする。数馬の試合を致した時にも、行司はやはりわたく....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
三
あの容貌の醜い若者は、両腕を胸に組んだまま、しばらくは力自慢の五六人が
勝負を争うのを眺めていた。が、やがて技癢《ぎよう》に堪え兼ねたのか、自分も水だら....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
ると、海に面する運動場へ出た。土の赤いテニス・コオトには武官教官が何人か、熱心に
勝負を争っている。コオトの上の空間は絶えず何かを破裂させる。同時にネットの右や左....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
部。紅毛人の水夫が二人、檣《ほばしら》の下に賽《さい》を転がしている。そのうちに
勝負の争いを生じ、一人の水夫は飛び立つが早いか、もう一人の水夫の横腹へずぶりとナ....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
の煎餅しかないのだから。
「白痴《たわけ》」
吐き出すように良人がこういった時
勝負はきまっていた。妻は争い負けて大部分を掠奪《りゃくだつ》されてしまった。二人....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
持っている。(急に王子を睨みながら)あなたはわたしの幸福を奪うものだ。さあ尋常に
勝負をしよう。わたしの剣は鉄でも切れる。あなたの首位は何でもない。(剣を抜く) ....
「親子」より 著者:有島武郎
って、先方がとうとう腹を立ててしまったのだ。掛引きで腹を立てたら立てたほうが敗け
勝負だよ。貸し越しもあったので実はよけい心配もしたのだが、そんなものを全部差し引....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の七年戦争などは、その代表的なものであります。持久戦争では会戦、つまり斬り合いで
勝負をつけるか、あるいは会戦をなるべくやらないで機動によって敵の背後に迫り、犠牲....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
涼風衣袂に満ちて、日中の炎塵を忘るるとは、最も快適の至りにして、殊に、ここ暫くの
勝負と思えば、神新に気更に張る。 されば、更るがわる鈎を挙げて、餌を更め、無心....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
とならなかったが、フランス革命以後は国民戦争となった。国民戦争に於ては中途半端の
勝負は不可能である」との信念の下にルーデンドルフは回想録や「戦争指導と政治」の中....