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募
「募〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
募の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
読み上げてくれる言葉をいちいちノオトにとっておいたのです。
遺伝的義勇隊を
募《つの》る※
健全なる男女の河童よ※
悪遺伝を撲滅《ぼくめつ》するために
不健....
「或る女」より 著者:有島武郎
。そして心を許して木部に好意を見せ始めた。木部の熱意が見る見る抑《おさ》えがたく
募り出したのはもちろんの事である。
かの六月の夜が過ぎてからほどもなく木部と葉....
「或る女」より 著者:有島武郎
て、倉地の不在の時はこんな妄想《もうそう》に身も心もかきむしられていた。だんだん
募って来るような腰の痛み、肩の凝り。そんなものさえ葉子の心をますますいらだたせた....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
戸を開けて外に出ると事務所のボンボン時計が六時を打った。びゅうびゅうと風は吹き
募《つの》っていた。赤坊の泣くのに困《こう》じ果てて妻はぽつりと淋しそうに玉蜀黍....
「星座」より 著者:有島武郎
子だった。
「恥を知れ? はははは、うまいことを言いやがるな。……」
まだいい
募りたかったが、その時渡瀬は酔のさめてくるのを感じた。それは何よりも心淋しかった....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
の中に入れたるを、衆人《ひとびと》の前に差し出して、渠はあまねく義捐《ぎえん》を
募れり。 あるいは勇んで躍り込みたる白銅あり。あるいはしぶしぶ捨てられたる五厘....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
に幾度となくこうした顔のしかめ方をする。そして日が西に回るに従ってこのふきげんは
募って行くばかりだ。 寒暑をかまっていられない漁夫たちも吹きざらしの寒さにはひ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の精鋭を極めたものとなるであろう(三六―三七頁)。 かくの如き軍隊には公平に徴
募する義務兵では適当と言えぬ。義務はまだ消極的たるをまぬがれない。人も我も許す真....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
の野郎」と云った時、ヤコフ・イリイッチは再び胴の間を見返った。話がはずんで思わず
募った癇高な声が、もう一度押しつぶされて最低音になる。気が付いて見ると又日影が移....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
死灰のごとくなりき。 時彦はその時よりまた起たず、肺結核の患者は夏を過ぎて病勢
募り、秋の末つ方に到りては、恢復の望絶果てぬ。その間お貞が尽したる看護の深切は、....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
を嗅がせて正気づかせる外はないのです。 ざっと一月半入院したが、病勢は日に日に
募る。しかも力が強くなって、伸しかかって胸を圧える看護婦に助手なんぞ、一所に両方....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
現世の執着も次第に薄らぎ、今では修行も少し積みました。が、それにつれて、日ましに
募って来るのは姫さまをお慕い申す心で、こればかりは何うしても我慢がしきれなくなり....
「活人形」より 著者:泉鏡花
、言い出したからは、血を絞っても取らねば帰らぬ。きりきりここへ出しなさい。と言い
募るに得三は赫として、「ここな、没分暁漢。無い者ア仕方がねえ。と足を出せば、「踏....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
軍士官学校を二回、海軍兵学校を一回受けたが、いずれも落第してしまった。早大志望は
募るばかりで、同年九月第二学期から編入試験を受けて、早稲田大学に入った。もちろん....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
基づき将校団員は将校団で自ら補充したのである。その後時勢の進歩に従い士官候補生を
募集試験により採用しなければならないようになったため、動もすれば将校団員の気に入....