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勤し
「勤し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勤しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
よりも、もっといいブランコがあるのであろう。 そこで、このごろは、余ひとりで出
勤し、余ひとりで掃除もすれば、茶も沸かす。結局この方が、気楽でよろしい。 外套....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
に触れる行動をとったものはない。そればかりか、退社後もひっかかりの仕事には全部出
勤して、ことごとく従業員としての責任と、社会人としての徳義を全うしたものばかりで....
「人間灰」より 著者:海野十三
すが、いつも技師が自宅まで乗って帰るので、その便もありません。それで夜が明けて出
勤してくるのを待つことにしたのです。第一、わしはもう十年以上も、この工場から一歩....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
の十一時まで全く知らなかったのである。丁度その時刻のすこし前に給仕長の圭さんが出
勤して来て、階下のコック室に独寝をしていた吉公を叩き起すと、その勢いで三階の娘子....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
拾って喰べられるしサ……」 「オイオイ」 「あたしも、お店が焼けちゃったから、出
勤しないであんたの傍にいられるしサ、嬉しいには、違いないけれど……」 「嬉しいと....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
小林トメという中年の婦人と、被害者の弟の旗田亀之介の二人だけで、その外には毎日通
勤して来て昼間だけ居合わす者として、お手伝いのお末(本名本郷末子)と雑役の芝山宇....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
くて、聞く気になれない。 食事をすませて、第三区行きの地下軌道にのり、会社に出
勤した。今朝は、いきなり委員会議だ。 今日の議題は、地下都市の拡張工事について....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
うよ」 と、受附子の言葉が、急に乱暴になって、 「わしは、ロンドンに二十年も在
勤しているが、ついぞ、仏天青などというおかしな名前の参事官があった話を聞かないね....
「火星兵団」より 著者:海野十三
りとけなかった。
(近く地球のうえでは、暦がいらなくなる――とは、はてな)
出
勤してみると、大江山課長は、或る別の事件で、急に目がまわるようないそがしさとなっ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
す。ぜひお許しを願います」 「よろしい、では許してやろう。当分、秘密艦隊の方へ出
勤しなくてもよろしい」 青い牢獄 1 こちらは、白骨島です。 ....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
向きたまいし目の前にハタと落ちたるに、フト立ちて帰りたまいき。 この時その役|
勤し後、渠はまた再び場に上らざるよし。蛇責の釜に入りしより心地|悪くなりて、はじ....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
如となる、」とあるはこの瞬間の心持をいったもんだ。 この犬が或る日、二葉亭が出
勤した留守中、お客が来て格子を排けた途端に飛出し、何処へか逃げてしまってそれ切り....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
事はないさ、」と平気な顔をして、明け方トロトロと眠ると直ぐ眼を覚まして、定刻に出
勤して少しも寝不足な容子を見せなかったそうだ。 鴎外は甘藷と筍が好物だったそう....
「わが母を語る」より 著者:上村松園
ております。 母は高倉三条のちきりやという、冬はお召、夏は帷子を売る呉服屋に通
勤していた支配人の貞八の娘でした。生粋の京の町娘というわけです。 私は親は母一....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
がったんだ。目がさめたときには、すっかり夜があけ、明るい太陽がさしこんでいて、出
勤してきた店員の話し声や掃除をする音がきこえていた。あわててしまったぼくは羽根ぶ....