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「勤まる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勤まるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
水の三日」より 著者:芥川竜之介
わめて、その効用を保証した亀《かめ》の子だわしもある。味噌漉《みそこし》の代理が勤まるというなんとか笊《ざる》もある。羊羹《ようかん》のミイラのような洗たくせっ....
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
ようでございまする。且《かつ》はまた先刻《せんこく》も申した通り、一かどの御用も勤まる侍にむざと命を殞《おと》させたのは、何よりも上《かみ》へ対し奉り、申し訣《....
或る女」より 著者:有島武郎
「もうすぐ検疫官がやって来るから、さっきの約束を頼みますよ。資本入らずで大役が勤まるんだ。女というものはいいものだな。や、しかしあなたのはだいぶ資本がかかっと....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
ゃないかね。くだらない、もうこれ織公《おりこう》も十一、吹※《ふいご》ばたばたは勤まるだ。二銭三銭の足《たし》にはなる。ソレ直ぐに鹿尾菜《ひじき》の代《だい》が....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
がした。振り向くと、土門が前借の伝票をもって立っていた。「そんなことで新聞記者が勤まるか。半月ぐらい休んだかて、なにが馘首になるもんか。君、撲られて気絶したんだ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
のだが……」 「あんな耄碌《もうろく》おやじを頼りにしていて、上《かみ》の御用が勤まるものか」と、半七は笑った。「まあ、柳橋の方へ行ってみよう」 女の亭主らし....
婦系図」より 著者:泉鏡花
、かねて心得たりの態度で、媒酌人は勿論、しかるべき人をと云ったのが、其許ごときに勤まるものかと、軽んじ賤しめたように聞えて、 「そりゃ、いざとなりゃ、教育界に名....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ましょうか」 「ええッ、貴女が……」町長が驚いて云った。「貴女がなって下されば、勤まると思いますが、実は兄さんにもお願いしてあったのですが、むしろ貴女には、救護....
大脳手術」より 著者:海野十三
了した上でのことだ」 「ふうん。君はなかなか詳しいね。それ位なら和歌宮師の助手が勤まるだろう」 と鳴海は皮肉をいう。私はそれに構わず言った。 「もはや現代の医....
死者の書」より 著者:折口信夫
った為でもある。大伴の家のは、表向き壻どりさえして居ねば、子があっても、斎き姫は勤まる、と言う定めであった。今の阪上郎女は、二人の女子を持って、やはり斎き姫であ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
又時々はあちこち見学にも連れ出して見たり、心から好きでなければとても小供の世話は勤まる仕事ではござらぬ。が、お蔭でこの娘も近頃はすっかりこちらの世界の生活に慣れ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
のままに踏襲したので、里見の天海たる丶大や防禦使の大角まで引っ張り出して幕下でも勤まる端役を振り当てた下ごしらえは大掛りだが、肝腎の合戦は音音が仁田山晋六の船を....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
社交夫人間にカメレオンを鍾愛する流行があったというが、カメレオンの名代ならYにも勤まる。 そういえばYの衣服が近来著るしく贅沢になって来た。新裁下しのセルの単....
審判」より 著者:カフカフランツ
。 「子供みたいなやつだ」と、Kは考えた。「あの馬の頭では寺男の役目でも十分には勤まるまい。あの男はなんという格好で、おれが立ち止ると自分も立ち止り、おれが行こ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ずに手を一度洗ったらどうか」と私がいいましたら「そんな気の弱いことで坊主の役目が勤まるものか」とこういう挨拶。で「実はこれがうまいのだ。汚いなんて嫌わずにこうし....