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「勤倹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勤倹の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
所か、近所の菓子屋のカステラだった。父も、――如何に父は真事《まこと》しやかに「勤倹尚武」を教えたであろう。父の教えた所によれば、古い一冊の玉篇の外に漢和辞典を....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
わなければならぬ。事実上ないものの利害得失は勿論問題にはならぬ筈《はず》である。勤倹尚武 「勤倹尚武」と言う成語位、無意味を極めているものはない。尚武は国際的....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
。渠はついにその責任のために石を巻き、鉄を捩《ね》じ、屈すべからざる節を屈して、勤倹小心の婦人となりぬ。その行ないにおいてはなおかつ滝の白糸たる活気をば有《たも....
運命」より 著者:幸田露伴
の知府たり。治を為すに徳を本とし、心を苦めて民の為にす。田野を闢き、学校を興し、勤倹身を持し、敦厚人を待つ。かつて盛夏に当って済寧の守将、民を督して城を築かしむ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
りを中心にして民間に起こって来ている実行教(富士講)の信徒が、この際、何か特殊な勤倹力行と困苦に堪えることをもって天地の恩に報いねばならないということを言い出し....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
て、民家に宿舎することを同盟謝絶して其一軍に便宜を供給しない。詰り遊歴者諸芸人を勤倹同盟の村で待遇するように待遇する。すると其軍の大将が武力を用いれば何とでも随....
」より 著者:斎藤茂吉
て居り居りしたものである。それほど寄宿寮には蚤が多かった。 学生らは、いわゆる勤倹尚武だから、蚤なんかにまいってしまうような学生は学生でないような顔付をしたが....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、労働者に鉄筋コンクリートの住宅を、自動車を、と約束したが、日本の為政家は耐乏、勤倹、質実剛健、を説教することをもって国民への任務と考えていたようである。 食....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
御転封に相成り、少将様こちらの御城に御移りから、家中に文武の道を励まされ、諸民に勤倹の法を説かせられて、第一に遊女屋は御禁制じゃ。いや、この家も以前には浮かれ女....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
のために、苦にせまい。肉の薄いのは身代の痩せたのではない。大人は評判の蓄財家で、勤倹の徳は、範を近代に垂るるといっても可いのですから。 その証拠には、水騒ぎの....
西航日録」より 著者:井上円了
り。同村は相応に戸数を有する一部落にして、全村クエーカー宗の信徒なり。村民の品行勤倹、実に一国の模範となれり。アイルランド中にて、酒店なく質屋なく巡査の必要なき....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
壊の宣伝の出来る望みはないのである。先生は生徒にこんなことを平気で教える…… 「勤倹にして、学に励むものは、常に富み、無学にして、怠惰なるものは、常に貧し。安田....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
度があります。いくら眠らずに働こうとしても三、四晩以上の徹夜は不可能です。いくら勤倹貯蓄の精神を励ましても、つい何か食べに出かけたくなったり芝居、活動を見に行き....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
職に従事するのでありますから、ますます賤視されるに至るのはやむをえません。中には勤倹努力の結果として、そこで産を興し、立派な人格を有するような人が出てきても、今....