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勤行
「勤行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勤行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の声ばかりである。修禅寺の鐘は一日に四、五回撞く。時刻をしらせるのではない、寺の
勤行の知らせらしい。ほかの時はわたしもいちいち記憶していないが、夕方の五時だけは....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ものをして自分の適する処にかくれしめよ。 隠遁はじつに霊魂の港、休憩所、祈祷と
勤行の密室である。真の心の静けさと濡れたる愛とはその室にありて保たるるのである。....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
なの?」 「もうお休みでござりますか?」 「お祈祷も済んだし懺悔もしたし今日のお
勤行はつとめてしまったからそろそろ妾は寝ようかと思うよ」 「それがよろしゅうござ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
知れない様子なのであった。 四、五日経ったある日、いつもの如く本堂で兄は夕べの
勤行をしていた時、いつもの如く彼女もその後ろに坐っていた。灯明が木魚や欄間の天人....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
て捨てたであろうところのそのお守を製造する。年頭のお鏡帳を整理する。葬式と朝夕の
勤行である。S嶽登山の季節になると、行者が五、六人ずつ時に立ち寄って行くので、お....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
た衰えが現われて参りました。所が、先月に入ると、毎夜のように薬師堂で狂気のような
勤行をするようになったのです。ですから、自然私から遠退いて行くのも無理では御座い....
「あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
のです。例えばあの世に行けば皆んなが神様のお祠みたいな所へ入って、朝から晩までお
勤行をしているというような事や、空中を白い着物を着て飛んで行ける事や、大体野原で....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ことは出来なかった。そしてその命令というのが大らかな、堂々としたものでも、粛然と
勤行すべきものでもなく、せせこましい、つまらないものだった。理窟がある時でも屁理....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
お父さん。まだです。 綾麻呂 ――聞いてごらん。(鐘の音)……あれは寺々が夕方の
勤行の始まりをしらせる鐘の音だ。御覧。太陽が西に傾いた。黄昏が平安の都大路に立籠....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
れで承知か』 法師達『何を小癪な』 (源右衛門と法師達と睨み合って詰め寄る。朝の
勤行を終え、衆僧を従えて門内を通りかかった円命阿闍梨、立出る。) 阿闍梨『これ待....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
ずり歩行いて、捜しまわった、脛の泥の、はねだらけで、や、お仏壇の前に、寝しなのお
勤行をしておった尼の膝に抱きついた。これがや、はや、に、小猫が身を揉むように、 ....
「春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
声ばかりである。修禅寺の鐘は一日に四、五回|撞く。時刻をしらせるのではない、寺の
勤行の知せらしい。ほかの時はわたしも一々記憶していないが、夕方の五時だけは確かに....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
オペラ的なる一群の僧侶が、王の覗いている窓のすぐ下の祭壇にかしずきながら、聖なる
勤行に余念もないのだった。王の仕事とてもやはり聖なるものであった。神聖相続権は彼....
「ろくろ首」より 著者:小泉八雲
ら一同眠りについたが、囘龍だけは行燈のあかりのわきで読経を始めた。おそくまで読経
勤行に余念はなかった。それからこの小さな寝室の窓をあけて、床につく前に、最後に風....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
番痛手を負ったのだ。
己はこれでも軍人で、立派に死んで
天へ行くのだ。(死す。)
勤行、オルガン、唱歌。
多勢の中にグレエトヘン。その背後に悪霊。
悪霊....