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勧進帳
「勧進帳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勧進帳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
のさばけた先達《せんだつ》を見送ろうとして、よく鎗錆《やりさび》を持出した画家と
勧進帳《かんじんちょう》を得意にした画家とはダンフェール・ロシュルュウの方面から....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
にもわからない。 十一月四日。土曜日。 晴れ。いまは大阪。中座。出し物は、「
勧進帳」「歌行燈」「紅葉狩」。 僕たちの宿は、道頓堀の、まっただ中。ほてい屋と....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
たという。 ◇ 梅津朔造氏の「安宅」の披露能の時であった。
勧進帳が済んで関所を越え、下曲前のサシ謡のところへ来るとシテの朔造氏がホッとした....
「ラジオ・モンタージュ」より 著者:寺田寅彦
とせりふのやり取りをさせることもできるであろう。九代目X十郎と十一代目X十郎との
勧進帳を聞く事も可能であり、同じY五郎の、若い時と晩年との二役を対峙させることも....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
》の粥《かゆ》をすすって眠った後にはじめて長い間かれていた涙を流す場面がある。「
勧進帳」で弁慶《べんけい》が泣くのでも絶体絶命の危機を脱したあとである。 こん....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
こうではないかの。陽気にな、かっと一つ。旅の恥は掻棄てじゃ。主はソレ叱言のような
勧進帳でも遣らっしゃい。 染めようにも髯は無いで、私はこれ、手拭でも畳んで法然....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ていた。後に番附や鸚鵡石で知ったが、この時は一番目が嫩軍記《ふたばぐんき》、中幕
勧進帳、二番目が安達原で、一ノ谷の熊谷は八代目団十郎、敦盛は後に八代目岩井半四郎....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
復活して、どういう運動の結果か、復興第一に日比谷公園で大野外劇を演り、沢正が弁慶
勧進帳で押し出すというような変態現象を現出してしまった、それから籾山《もみやま》....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
申上げたのが、見苦しかったらそうおっしゃい。このお関所をあやまって通して頂く――
勧進帳でも読みましょうか。それでいけなけりゃ仕方がない。元の巌殿へ引返して、山越....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
来るのではないだろうか。 これは、若い人達に問わんとする私の注文である。長唄の
勧進帳や、清元や、新内や、浪花節は、必ずしも消えてなくなるとは、誰しも思わないだ....
「ながうた勧進帳」より 著者:酒井嘉七
味線が聞えて参ります。 ※旅の衣は篠懸の、旅の衣は篠懸の、露けき袖やしぼるらん
勧進帳でございます。どうやら、お稽古されているのは光子さんらしゅう御座います。健....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
新富座見物 左団次の渥美五郎――劇場の福草履――島原の芝居――劇場外の散歩――「
勧進帳」 市川団十郎 団十郎の部屋――芝居の改良はこれから――芝居の飲食物――外....
「挿話」より 著者:徳田秋声
ぬぎたいほど蒸し暑い日だったので、冬の衣裳をつけた役者はみな茹りきっていた。 「
勧進帳なんかむりだもんね。舞台も狭いし、ここじゃやはり腕達者な二三流どこの役者が....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
三月、河原崎権十郎、養父のあとを襲いで七代目河原崎権之助と改め、市村座において「
勧進帳」の弁慶を勤む。 ○八月、市村座において「桃山譚」を初演。権之助の地震加藤....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
かつげば供奴、 人蔘の花、八重垣姫の花かんざしの額髪、 花の痛いは種|牛蒡、
勧進帳の篠懸けだ。 此処にも細かな雨がふる。 ピッチピッチ、チャップチャップ....