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勿れ
「勿れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勿れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
間の「じゃぼ」を知らざる事、夥《おびただ》しきを歎きしを如何《いかん》。云うこと
勿れ、巴※※《はびあん》、天魔の愚弄する所となり、妄《みだり》に胡乱《うろん》の....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
か》れ。」
しかし健全なる本能は全然反対に命令している。――「爾、女人を避くる
勿れ。」
又
女人は我我男子には正に人生そのものである。即ち諸悪の根....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
り。吉川、山田などは、当時一切手を下さず。彼らを仇と狙いて、御身の一生を誤ること
勿れ。至嘱至嘱。余の命数尽きたりといえども、静かに天命を待たずして自殺するは、御....
「三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
った、妙に息苦しい感慨の漲って来るのを感じただけだった。 番紅花の紅なるを咎むる
勿れ。 桂枝の匂へるを咎むる
勿れ。 されど我は悲しいかな。 番紅花は余りに紅なり....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
く、汝ら心の眼さときものは聖霊によりて諸善の胎たるべし。肉の世の広きに恐るる事|
勿れ。一度恐れざれば汝らは神の恩恵によりて心の眼さとく生れたるものなることを覚る....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
トの再臨に関する警告二つ。同十二章三十五節以下四十八節まで。序に「小き群よ懼るる
勿れ」との慰安に富める三十二節、三十三節に注意せよ。 人は悔改めずば皆な尽く亡ぶ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の種族が絶滅に瀕しても、その雄姿は燦として永久に輝いているのである。鳶よ、憂うる
勿れ、悲しむ
勿れと云いたくもなる。 きょうも暮春の晴れた空に、二羽の鳶が舞って....
「ある抗議書」より 著者:菊池寛
以て申すのではございませぬ。マタイ伝に「身を殺して魂を殺すこと能わずる者を懼るる
勿れ」と、あります。之が確かな宣言でございまする』 以上、坂下鶴吉の言葉に依り....
「我が馬券哲学」より 著者:菊池寛
種である。 一、剣を取りて立ちしが如く、常に頭を自由に保ち固定観念に囚わるること
勿れ、偏愛の馬を作ること
勿れ。レコードに囚わるること
勿れ、融通無碍しかも確固たる....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
て日本の虚を衝くべし。他は曰く、兵を朝鮮との国境に出して敵をして一歩も入らしむる
勿れと。他は曰く講和するに如かじと。議論は色々であるが何れとも決定しない。しかし....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
政治屋どもや、C・G・T・Uの首領どもは、警官隊との衝突を恐れて、できるだけの事
勿れ主義を執ったのだ。さればその屋内集会も、パリの市内ではわずかにC・G・T・U....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
…」 と一足出てまた呟いたが、フト今度は、反対に、人を警むる山伏の声に聞えた。
勿れ、彼は鬼なり、我に与えし予言にあらずや。 境は再び逡巡した。 が、凝と瞻....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
るのを感じた。同時に又僕の堕ちた地獄を感じた。「神よ、我を罰し給え。怒り給うこと
勿れ。恐らくは我滅びん」――こう云う祈祷もこの瞬間にはおのずから僕の脣にのぼらな....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
汚れた手を洗えというと、老人は頭をふって「手水などが要るものか。稽侍中の血、洗う
勿れじゃ。」という。わたしも『十八史略』ぐらいは読んでいたので、稽侍中の血洗うな....