包まる[語句情報] » 包まる

「包まる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

包まるの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仇討三態」より 著者:菊池寛
激しい薪作務の疲れのために、隣単の雲水たちは、函櫃から蒲団を取り出して、それに包まると、間もなく一斉に寝入ってしまったのだろう。十四間四面の広い僧堂のかしこか....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
竜の鱗は絡い、爪は抱き、角は枕してもいささかも貴女の身は傷けない。ともにこの鎧に包まるる内は、貴女は海の女王なんだ。放縦に大胆に、不羈、専横に、心のままにして差....
星女郎」より 著者:泉鏡花
った、靄の下に、九十九谷に介まった里と、村と、神通、射水の二|大川と、富山の市が包まるる。 さればこそ思い違えた、――峠の立場はここなので。今し猿ヶ馬場ぞと認....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
しるその情愛、口から口へ移し合う桜ん坊、それらは皆燃え上がり、天国の栄光のうちに包まるる。美しい娘たちは楽しくその美を浪費する。永久に終わらないもののようである....
追放されて」より 著者:神西清
ゅうずきずき痛んで顫えがやまぬ今こそ、小屋へはいって寝た方がいいのだが、小屋には包まるものもなく、川岸にいるより寒いのだ。ここにいても包まるものはないが、せめて....