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包囲
「包囲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
包囲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
が雀なのである。 モウパッサンが普仏戦争を題材にした一篇の読みだしは、「巴里は
包囲されて飢えつつ悶えている。屋根の上に雀も少くなり、下水の埃も少くなった。」と....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
p)があった。しかしてその北の方の部分に寒冷の泉が生じ、その付近を氷のような霧が
包囲していた。――この地方をニーフェルハイム(Nifelheim 霧の世界)と名....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
イツの参謀本部を牛耳っておりまして、ハンニバルのカンネ会戦を模範とし、敵の両翼を
包囲し騎兵をその背後に進め敵の主力を
包囲|殲滅すべきことを強調し、決戦戦争の思想....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
れているといってよい。僕はさいわいに危険な位置をいささか離れているけれど、大敵に
包囲されている心地である。もっとも他人の火事を見物するような心持ちではいられない....
「海底大陸」より 著者:海野十三
パーのまもっているまどの下にも、別動隊の怪物群がちかづいた。 船室は、すっかり
包囲されてしまったのである。怪物群は、どうしてもクーパーたちをのしてしまうつもり....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
はバッカスの祭りの祝酒に酔うが如くに笑い興じていた。 重役の二三人は新聞記者に
包囲されていた。自分に特に面会を求めたのも新聞記者であって、或人は損害の程度を訊....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
出来るぞ。じゃそれを持って、早速ずらかろう」 「大丈夫か、外から狙っている奴等の
包囲陣を突破することは……」 「なあに、突破しようと思えば、いつでも突破できるの....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
顔色がエビガニのように赤黒くなっていることによっても知れた。かれらは、だんだんと
包囲の陣をちじめて、つかれをみせている山ノ井にせまっていく。このままでは、たいへ....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
て。」 とまた顔を見る。 この時、先生|愕然として頸をすくめた。 「あかぬ!
包囲攻撃じゃ、恐るべきだね。就中、銑太郎などは、自分釣棹をねだって、貴郎が何です....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
れたる夫婦関係は、肉体の羈絆を脱した暁に於て、更に一層の強度を加える。二つの魂を
包囲する愛の絆こそは、相互の発達を促す最大の刺戟であり、従って両者の関係は永遠に....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ら未練やら慚愧やら悔恨やら疑惑やらが三方四方から押寄せて来て、あたかも稲麻竹葦と
包囲された中に籠城する如くに抜差ならない煩悶苦吟に苛まれていた。 二葉亭の日記....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
急いで一時に根こそぎ老木を伐採したために不測の洪水を汎濫し、八方からの非難攻撃に
包囲されて竟にアタラ九仭の功を一簣に欠くの失敗に終った。が、汎濫した欧化の洪水が....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
最高峰の南に位するゆえ、南穂高岳と命名した。 先刻より気づこうていた霧は、果然
包囲攻撃してくる、まるで手のつけようはない、打っても突ついても、音もなければ手応....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
度、火を噴いた。博士と警官二人は広いホールに逃げて、ホールに入ってくる透明人間を
包囲するように身がまえ、火かき棒を前に突きだして敵を待った。 そこへ、手斧が頭....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
のフランス侵入方法は、ロイテン会戦指導原理と相通ずるものあり。欧州大戦に於て敵翼
包囲不可能となるや、強固なる正面突破のため深き縦長を以て攻撃を行ない、会戦指揮は....