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包帯
「包帯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
包帯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
どやと下りて来た。ドレゴは横にのいて、彼等を通す道をあけた。厚い外套を着て、就中
包帯だらけの人物が、その中に交っていた。負傷者らしい。上陸してすぐ病院に入るので....
「思い出の記」より 著者:小泉節子
さぬようにして手でもみ消したそうでございました。そのために火傷いたしまして、長く
包帯して不自由がっていた事がございました。 ヘルンの好きな物をくりかえして、列....
「春寒」より 著者:寺田寅彦
。王の血がフンドの指の間を伝い上って彼の傷へ届いたと思うと、傷は見るまに癒合して
包帯しなくてもよいくらいになった。……王の遺骸はそれから後もさまざまの奇蹟を現わ....
「鎖骨」より 著者:寺田寅彦
がっているのに無体に体操をさせてみたり、そうかと思うとどこも悪くない人間にギプス
包帯をして無理に病院のベッドの上に寝かせるようなことをする場合もありはしないかと....
「火星探険」より 著者:海野十三
河合は、箱自動車の方へとんで帰って、救急袋を持ち戻った。そこでとりあえず張の腕を
包帯《ほうたい》でしばって血どめを施したが、それはうまくいかないと見え、せっかく....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
は、監獄があった。 或朝、この監獄の表門が、ぎしぎしと左右に開かれ、中から頭に
包帯した一人の東洋人らしい男が送り出された。 彼に随いて、この門まで足を運んだ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
しゅよう》も、わたくしを脅かすことはできないでしょう。わたくしは自分の手で傷所を
包帯したり洗ったりして、苦しめる人々の看護婦になるでしょう。膿だらけの傷口を接吻....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いに母がやって来た。やがて家じゅうの者が心痛しだした。彼女は例のとおりしかられ、
包帯をされ、寝かされ、肉体の苦痛と内心の喜びとに浮かされて惘然《ぼうぜん》となっ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
たいていいつも部分的で断片的である。当てもなしに歩き回って、創傷を見出すに従って
包帯してゆくがようなものである。通例あまりにつつましくて慌《あわただ》しいから、....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
堪えがたいことだった。彼は絶望しきってる彼女を家に連れもどし、自分が与えた傷口を
包帯してやろうとつとめ、その気むずかしい女にほしがってる愛情を保証してやろうとつ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。彼らは言う、かくして該民衆は革命の後に平和を得ることができる、換言すれば、傷を
包帯し家を修復するの暇を得ることができる。王家は家の足場を隠し負傷者の病院を庇護....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
いた老年のうちには言い知れぬ曙《あけぼの》の気がある。
マリユスの方は、人々に
包帯をさせ看護をさせながら、コゼットという一つの固定した観念をいだいていた。
....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
てやり、ドルスの髪にくしを入れてやる。カピが老兵の役をやっているときは、目の上に
包帯をしてやる。最後にいやがるジョリクールに大将の軍服を着せる。これがなによりい....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ているがために、ハッキリとは顔はわからなかったが、一方の眼を白い布で、グルグルと
包帯しているのが、黒い頭巾の間から洩れて、気味悪く月光に照らされて見えた。
「眼....
「かもめ」より 著者:神西清
さえながら)ペトルーシャ、しっかりして……(叫ぶ)誰か来て。誰か早く!…… 頭に
包帯したトレープレフと、メドヴェージェンコ登場。 アルカージナ 気持が悪くなった....