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包有
「包有〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
包有の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
全く一致している。太陽(神々)は寒冷の世界(巨人)すなわち、宇宙星雲及びその中に
包有せらるる数多の消えた太陽と衝突するであろう。その衝突の際に地殻内に封じられた....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
君の、空中飛行、水中潜行の夢の話は、その中にむせっぽいほどに濃艶なる雰囲気を
包有している。 これに対する、僕のさびしいミゼラブルな夢の一つを御紹介する。 ....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
今日適用されないとしても、彼のいうごとく「どこかの他の世界」では適用しうるものを
包有している。たとえば盈虚や蝕の説明の中に、近代に至って変光星の光度の週期的変化....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
があり暗示があり、新しい見地と把握のしかたがあり、要するになんらかの「生産能」を
包有しているある物がなければならないのである。 中学生時代に作文を作らされたこ....
「読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
読本の直訳に相違ないのであるが、今考えてみるとその時代としては恐ろしい危険思想を
包有した文句であった。先生が一句ずつ読んで聞かせると、生徒はすぐ声をそろえてそれ....
「物売りの声」より 著者:寺田寅彦
声とには、あのガッチンガッチンの定斎屋よりもはるかに多くの過去の夢と市井の詩とを
包有していたような気がする。 生菓子をいろいろ、四角で扁平な漆塗りの箱に入れた....
「夏目先生の俳句と漢詩」より 著者:寺田寅彦
集を十分に味わってみる事を望むものである。先生の俳句を味わう事なしに先生の作物の
包有する世界の諸相を眺める事は不可能なように思われる。また先生の作品を分析的に研....
「妖怪学」より 著者:井上円了
しかして、その妖怪は絶対の大怪にして、その胎内に一切の妖怪も非妖怪も、みなこれを
包有せるをもって、世間普通の種々雑多の妖怪は、妖怪の一分子、一元素にも足らざるも....
「三国志」より 著者:吉川英治
× 数万人の捕虜は、赤壁から呉へ運ばれて行った。 呉軍は、そのすべてを
包有して、一躍大軍となり、また整備を増強して、江北へ押し渡って来た。 「玄徳から....