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化け物屋敷
「化け物屋敷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
化け物屋敷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女類」より 著者:太宰治
ビルを、アパート風に改造したその二階の一部屋で、終戦後はじめての冬の寒風は、その
化け物屋敷みたいなアパートの廊下をへんな声を挙げて走り狂い、今夜もまたあそこへ帰....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
います。なんだか忌《いや》な噂ばかり続くので、気味が悪くってなりません。ゆうべも
化け物屋敷に何かありましたそうで……」 「
化け物屋敷……。そりゃあ何処だね」 「....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
をからかうにもほどがあるじゃごわせんか。どうやら、行く先ゃさっきの職人からきいた
化け物屋敷のように思われますが、あっしゃこう見えても善人なんです。生得お寺の太鼓....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
直して、もう一度とっくりと考え直してみなよ! 井上の金八|館《やかた》は、まるで
化け物屋敷みてえじゃねえか! 貧乏長屋かと思や中は存外と金満家なんだ。だのに、あ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
んよ」 「そうか……」と半七は少し失望した。 「だって、あすこは名代《なだい》の
化け物屋敷ですもの」 「ふうむ。あすこは
化け物屋敷か」と、半七は首をかしげた。「....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
い。気の毒だが、一旦持ち帰ってくれ」 かれはまったく気の毒そうに云った。こんな
化け物屋敷に長居はできない、帰ってくれと云われたのを幸いに、喜右衛門はうずら籠を....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
草が茫々と生いしげっているというありさま。……昔は方々にこういう空屋敷があって、
化け物屋敷だなどと云われたものです。……その門前にあたかもこんな事件が出来したの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
わたしの叔父は江戸の末期に生まれたので、その時代に最も多く行なわれた
化け物屋敷の不入の間や、嫉み深い女の生霊や、執念深い男の死霊や、そうしたたぐいの....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
際、むかしの江戸市中にはたくさん棲んでいたそうで、外国やシナの話にもあるように、
化け物屋敷という空家を探険してみたらば、そこに年|古る蝙蝠が棲んでいるのを発見し....
「化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
西洋のおとぎ話に「ゾッとする」とはどんな事か知りたいというばか者があってわざわざ
化け物屋敷へ探険に出かける話があるが、あの話を聞いてあの豪傑をうらやましいと感ず....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
に話した。 「われわれは最近思いもつかないことに出逢ったよ。ロンドンのまんなかに
化け物屋敷を見つけたぜ」 「ほんとうか。何が出る。……幽霊か」 「さあ、たしかな....
「怪しの者」より 著者:国枝史郎
わされる。――という因縁づきのお屋敷なので。 (流れ屑が自然に沈む淵があったり、
化け物屋敷があったりして、この界隈は物騒だよ)と、私は呟いたことでした。 ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
。
「ああ空家ではなかったのか! み、醜い妖怪じみた老女! び、美男のお侍たち!
化け物屋敷だアーッ、
化け物屋敷だアーッ」――嘉門は夢中で往来を走った。どちらの方....
「紫外線」より 著者:小酒井不木
の家で聞いてみると、この家は、夜になると時々人の歩くようなもの音が聞こえるので、
化け物屋敷だと言って、久しく借り手がないということでした。 しかし家主が一軒置....
「迷信解」より 著者:井上円了
よりて興る」とは、誠にその実を得たる格言である。 また民間に、妖怪宅地すなわち
化け物屋敷と申すものがある。古来の伝説は信じ難ければこれをさしおき、今日現に存す....