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「化け猫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

化け猫の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
律子と貞子」より 著者:太宰治
め、あたしの手紙を軽蔑したな、そうよ、どうせ、あたしは下手よ、おっちょこちょいの化け猫ですよ、あたしの手紙の、深いふかあい、まごころを蹂躙《じゅうりん》するよう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。なにが出て来るか判りませんぜ」 「はは、大丈夫だ。いくら古寺でも、まっ昼間から化け猫が出ても来ねえだろう。出てくるのは鼠か藪っ蚊か。まあ、そんなものだろうよ」....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れたんですよ」 「誰に殺された」 「それがおかしいんですよ。富さんのいない留守に化け猫と間違って殺されてしまったんですが、そりゃあ無理もありません。あの猫は踊る....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
から猫が化けるということをよく云いますが、ありゃあほんとうでしょうか」 「さあ、化け猫の話は昔からたくさんありますが、嘘かほんとうか、よく判りませんね」と、わた....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
されたか」 「殺されたには相違ねえんだが……。そいつが啖い殺されたんですよ」 「化け猫にか」と、半七は笑った。「いや、冗談じゃあねえ。ほんとうに啖い殺されたのか....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
じゃあるめえし、若い娘が五ツ過ぎに柳原の堤をうろうろしているというのがおかしい。化け猫が娘の姿をして駕籠屋を一杯食わそうとしたところを、不意に槍突きを食ったもん....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
はそのときいっていました。これは正しい学理に基く一つの実験なんだ。決してこの猫は化け猫ではないと説明されたんです」 「君はその種を知っているのでしょう。さあ聞か....
役者の一生」より 著者:折口信夫
のである。先代の菊次郎も此仲間である。こんな連衆が昔の女形で、その他一般に女だか化け猫だかわからぬ汚い女形が多かった。 この頃は女形が大体美しくなった。併し美し....
香熊」より 著者:佐藤垢石
ていると思った。 穴熊というのは、南総里見八犬伝の犬山道節が野州足尾の庚申山で化け猫を退治するとき、猫といっしょにとっちめた山の神のことである。つまりマミだ。....
随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
なども、彼のギャグのすばらしさの最たるものだろう。だって考えてもみてくれたまえ、化け猫じゃあるまいし、そんな君、天井を蹴破るなんて……。 もしそれ「お直し」に....
妖怪漫談」より 著者:岡本綺堂
あるが、我国の猫騒動などというような大掛りの怪談はない。我国では、ややもすれば「化け猫」などという言葉を用いるが、支那では猫を怪物とは認めていないらしい。狸と猫....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の縁に紅でもさしたのか、それがなるほど白首の狐の面。 「Kさんききなはれ、これが化け猫や。樺太いうところは凄いもんやな。エンヤラヤアノヤアヤや。」 「エンヤラヤ....