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「化性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

化性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
を鎖さしめる。そして、約一時間後に扉を開くと、鍵が下りているにもかかわらず、扉は化性のものでもあるかのように、スウッと開かれてしまう。そこでデイは結論する――憑....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
の河原者の容色に、迷われたとかいうことだが、女子《おなご》の身で、あやつのような化性《けしょう》のものに近づけば、いずれ、魂を蕩《とろか》され、生き血を吸われ、....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
られない、この中に何か潜力的な、巨大な物が潜んでいる、そうして生物を圧迫する――化性の蝙蝠でも舞い出そうだ。 あの底には、もしくは外には、都会がある、群集があ....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
にして、鶯が鳴き出す、未だ溶けそうもない雪の塊まりが、鮮やかな白さを失って、灰に化性したようになって、谷の隈に捨てられている、昨日通った槍ヶ岳の山稜から、穂高岳....
大阪を歩く」より 著者:直木三十五
阪位、怒鳴る巡査と、交通道徳を心得ない市民の多い所は無い、と断言し、大阪人の非文化性は、独り、シュークリームのみでは無い、ここに至っては、彼の生命をも、脅やかし....
偽りのない文化を」より 著者:宮本百合子
しきりに教養だの文化だのと求めながら、わたしたちは必要なだけの真面目さで今日の文化性について吟味していないように思う。きょうの現実に生きるわたしたちの感情には、....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
釈学」に基いていた。これが他の教育家風や儒学者風の倫理学に較べて、著しく現代的文化性を有つ所以だ。と同時にここに吾々が警戒しなければならぬワナがあるのである。 ....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
そして実は観念そのものの本性上すでに判り切っている筈のことだが、一定の傾向と傾向化性とを持った観念なのである。そういう観念を産んだ客観的な条件からこの観念を見れ....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
からず吸収されるらしいという現象は、婦人や学生やサラリーマンの認識が未発達で被教化性に富んでいることを告げているに他ならない。サラリーマンなどをインテリゲンチャ....
道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
き期待の堪うべからざるがごとき場の緊張。 妙念 (破るるがごとき憤怒の声)悪蛇の化性だな。そんな男体に姿をかえて上って来たのが、睫毛まで焼きちぢらした己の眼をく....
裏切り」より 著者:坂口安吾
ねばならぬ宿命を与えられているということは歎かわしい次第だ。この女の獣的異変と退化性と肉慾性とは平和な時代の道徳と相いれないものがある。侵略の兵隊の女狩りが彼女....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
それに注意を払う必要のないものである、と考えがちである。 『人間と社会との可完全化性を擁護する者は、現存制度の防衛者をこれ以上の軽蔑をもって応酬している。すなわ....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
を、以上二篇において見たような見解から観察した人にとっては、人間及び社会の可完全化性を論ずるすべての人達が、人口原理に関する議論に留意しながら、これを極めて軽視....
日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
那の文化を輸入して日本の文化を促進させたが、今日に於ては日本民族独特の抱容性と消化性と合理化性と創造性と第三文化打出的ルネッサンス性とによって、日本的純粋の高度....
日本文化の特殊性」より 著者:戸坂潤
正にそうだ。大陸の文化的一環であった日本への儒教伝来は又、初めから教学の政治的教化性能と結びついていた。そして徳川期に於ける朱子学、古学、陽明学などは、最も典型....