化粧台[語句情報] » 化粧台

「化粧台〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

化粧台の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
ん》の中へ詰め込んでしまって、さあ大丈夫だと立ち上った時、ふと気がついて見ると、化粧台の鏡の下に、細長い紙包があった。不思議に思って、折目を返して中を改めると、....
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
は打ってかわった不機嫌なる体で、室内をゴトゴト歩きまわっていた。 女大臣は電波化粧台の前にすわって、自分の分泌腺をしきりと刺戟しながら、執拗にもミルキ閣下に話....
俘囚」より 著者:海野十三
図《ふと》眼が醒《さ》めて、なんとなく変な気持なので、起き出したところ、僕は君の化粧台の鏡の中に、世にも醜い男の姿を発見したのだ! これ以上は、書くことを許して....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
らしい、之へ歩み入って又探ると、茲は前の室と違い、様々の造作がある、押入、戸棚、化粧台の様な物も手に触わる、爾して片方には、オヤオヤ寝台がある、最一つ次の室が有....
河明り」より 著者:岡本かの子
、二度程私の部屋に来た。一度は「ほんとに気がつきませんで……」といって、三面鏡の化粧台を店員たちに運ばせて、程よい光線の窓際に据えて行った。一度は漢和の字引をお....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
は、安ものの青い絨毯が敷かれて、簡素な卓子と椅子が並んでおり、がっちりした大きな化粧台の上に、幾つかの洋酒の壜も並んでいた。 見たところお玉さんは、単純と従順....
黒白ストーリー」より 著者:杉山萠円
合って徳市を奥へ案内した。 徳市は酔った眼であたりを見まわした。美事な洗面台や化粧台、バスなぞが眼に付いた。 憲作と美人はヨロヨロする徳市を捕まえて腰を掛け....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
路に接続した伊太利の花卉園が、 今では、見事に寂れてしまったと告げた。 『毎朝の化粧台に、変った花束を発見しないと一日頭痛のする大ホテルの婦人客達は、値段など聞....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
マリアやローザほどにも、自分の服装《みなり》に細かな注意を払ってはいなかった。お化粧台の前にいつまでもじっとしていたのも、単なる怠惰からであった。留針を一本さす....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
なかった。 「火のついた煙草の小さな休み場所。」 彼は手を洗おうとした。すると化粧台の上のせっけんは言った。 「われわれの親愛なる客人のために。」 そして謹....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
もしきれいな女だったらあの道具をほしがったに違いない。ごくりっぱにできてる新式の化粧台だった。たしかあなたが薔薇《ばら》の木と言っていたあの道具だった。篏木細工....
白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
ルクを当ててあったんです」 警部がいった。 「妻君の話では、このナイフは前から化粧台の上に置いてあったのを、出がけにストレーカが握って行ったんだということです....
凍るアラベスク」より 著者:妹尾アキ夫
ある大型のデスク、気持よさそなスプリングの好い長椅子と二つの安楽椅子、洋|箪笥と化粧台と円卓子と本柵、ちょっと寝室と居間とを一緒にしたような便利な部屋で、角の方....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
は浴室との戸になっていて、その横の壁にマホガニー色の装飾を凝らした鏡附きの古風な化粧台があって、それに相当の空間を置いて、相対した壁に洋銀のダブルベッドが備えつ....
予謀殺人」より 著者:妹尾アキ夫
をすまして、寝室へかえった彼は、ドアに鍵をかけ、ステッキの柄のほうを下にむけて、化粧台の脚にくくりつけた。つぎに刷毛のはいっている箱の蓋をあけ、火箸でつまんでじ....