化粧品[語句情報] » 化粧品

「化粧品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

化粧品の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
もちろん自分が行ってみるといい張った。 実はその日、葉子は身のまわりの小道具や化粧品を調《ととの》えかたがた、米国行きの船の切符を買うために古藤を連れてここに....
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
んば》)で売っていたのだ。――それでも、たった一人《ひとり》、馴染《なじ》みの安化粧品問屋《やすけしょうひんどんや》の息子《むすこ》には何もかも本当のことを言っ....
遊星植民説」より 著者:海野十三
上へ参ります。御用の階数を早く仰有って下さいまし、二階御用の方はございませんか。化粧品靴鞄ネクタイ御座います。三階|木綿類御座います。お降りございませんか。次は....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
ざわめきにタクトされつつ、しきりなしに乱れ飛ぶ。扇屋、食料品店、毛皮店、組紐屋、化粧品屋、額縁店等々の店頭の灯が人通りを燦めかせつつ、ときどきの人の絶え間に、さ....
わが町」より 著者:織田作之助
人が出入りするのを避けるつもりもあったかも知れない。 そして、今では理髪店用の化粧品のブローカーをしているということだった。 「柳吉つぁんの口添えだんねん」 ....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
哀れであった。其外にも如何なる貴女紳士の春の粧いを凝らすの料ともなるべき粧飾品や化粧品が焦げたり泥塗れになったり破れたりしてそこらこゝらに狼籍散乱して、恰も平家....
火葬国風景」より 著者:海野十三
ころ二人とも勤め先が決っていて、八十助は丸の内の保険会社に、鼠谷の方は築地の或る化粧品会社へ通勤することになっていた。それで申し合わせをして午後の五時ごろ、二人....
久坂葉子の誕生と死亡」より 著者:久坂葉子
途端に、V会脱退を後悔したものだ。それから暫く、私の空白時代である。私は、クラブ化粧品の広告部に、月六千円で嘱託にやとわれた。そしてすぐ、NJBへ月七千円で嘱託....
貞操問答」より 著者:菊池寛
を起した新子はまたびっくりしてしまった。 美和子の鏡台の前には、実にぜいたくな化粧品が美々しく並んでいるのだった。 「あーら、貴女。こんないいものを使っている....
光は影を」より 著者:岸田国士
う、勤め口をきめて来たの」 「うん、それもよかろう。どんな勤め口だ?」 「銀座の化粧品店よ。交通費は別で、月に五千円ですつて……。お友達の借りてる部屋へ当分一緒....
中毒」より 著者:織田作之助
ったのだろう。ロンドという一本十銭の葉巻だった。吸ってみると、白粉の匂いがした。化粧品と一緒にハンドバッグに入っていたためだろう。 私は彼女のパトロンは葉巻を....
余齢初旅」より 著者:上村松園
平気で待たしておく。芝居のはてるまで、何時間でも待っているといった有様であった。化粧品でも、毛糸でも、綿布でもふんだんに店頭に積んである。 支那....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
で、ほとんど弾力性はなく、押えればぺしゃんこになってしまう。しかし馬喰町のレート化粧品などで使っていたドイツ製品は、波型紙をさらにもう一枚の紙にのりづけしてあり....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
やばかりの立並んだ間に、ところ/″\うろぬきに、小さな、さびしい商人店――例えば化粧品屋だの印判屋だののはさまった……といった感じの空な往来だった。食物店といっ....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
は薬専門の家であって、私の生家とは同業で、よく福原々々ということを耳にした。今は化粧品で名高く、嬶殿などは大のひいきである。当主が国展の方の後援者で又写真の大家....